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ベトナムのスマホ市場は、サムスンと一握りの中国企業らがほぼ独占している。これらの企業は、カメラ性能からディスプレイサイズまで、ベトナム人ユーザーのニーズに応えた製品を取りそろえている。

ベトナムの国産メーカーはこれまで苦戦を強いられてきた。しかし、今年に入り現地のコングロマリット「Vingroup」傘下のVsmartが急成長を遂げ、国内シェアで一部の中国メーカーを逆転しそうな勢いだ。

同社は、人気の機能を搭載した端末を100ドル程度で販売し、海外企業が苦手とするオフラインのマーケティングを駆使して認知度を高めている。

Vingroupのオーナーは、ベトナムでトップの富豪であるPham Nhat Vuongだ。Vsmartの暫定CEOのTran Minh Trungによると、同社は今年2月に新モデル「Joy 3」を発売してからシェアを急増させたという。

人気の秘密はベトナム人向けにローカライズされた機能で、リリース後14時間で1万2000台が売れたという。Vsmartの端末間のメッセージングと通話は無料となっている。

調査会社Canalysによると、ベトナムにおけるVsmartのシェアは2019年末時点で6%だった。首位のサムスンが32%、2位のオッポが23%、3位のVivoは11%、4位のシャオミは9%とされていた。

別の調査会社IDCによると、昨年の第4四半期にベトナムで販売されたスマホの台数は約500万台という。

Canalysのアナリスト、Matthew Xieによると、Vsmartは積極的なオフラインでのマーケティングに成功し、今年のシェアは15%に拡大する見込みという。ベトナムでは、端末販売の約85%がオフラインで行われている。

そんな中、Vsmart は親会社のVingroupのネットワークを通じ、マーケティングを行えることが強みだ。同社は10万台のスマホをグループ内の不動産開発企業が開発した物件の住民に無料配布している。

Joy 3は、最も安い機種が98ドルだ。ディプレイサイズは6.5インチで、プロセッサにはSnapdragon 632を搭載している。

「Vsmartは、競合に対抗するために価格で差別化する必要がある」と、IDCのホーチミン支社のLam Nguyenは指摘した。Vsmartはベトナム政府の情報通信省と契約を結び、通信料金込みのスマホを約21ドルという格安パッケージで提供する試みも進めている。

Vsmartは、このようなタイアップによってエコシステムを構築し、ユーザー数を伸ばしていけるとNguyenは話す。同社は、他にも国内の通信会社Viettelと提携交渉を行っている。

同社は今後、グーグルとも密接な関係を築こうとしている。Vsmartは昨年末からグーグルと共同でスマートテレビのプロジェクトも始動させている。

編集=上田裕資

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