回線を合理的に使い分ける「eSIM」 使い方とメリットは?

eSIMではSIMの抜き挿しなしに回線を変更できる


契約に必要なものは、契約者本人名義のクレジットカードとキャリア以外のメールアドレス。スマホはSIMロック(他社のSIMを利用させないための機能制限)されていないものが必要だ。動作確認済の端末はWEBサイトに詳しいが、DSDSに対応するiPhone 11を選び契約を進めてみた。


eSIMの契約はオンラインで完結できる(画面はIIJ「データプラン ゼロ」)

「データプラン ゼロ」の手続きそのものはシンプルで、クレジットカード番号の入力やユーザ登録などiPhoneだけで進めることができる。登録したメールアドレスに届くアクティベーションコードをiPhone(iOS)の「設定」アプリにある「モバイル通信」画面で入力すれば完了だが、すべての作業をiPhoneで行うときには難所があるため触れておきたい。

それは、QRコードのスキャンだ。アクティベーションコードは数十桁あり、同時に表示されるQRコードのスキャンによる入力が推奨されているが、「モバイル通信」画面のQRコードスキャンは実際にカメラをかざす必要があり、iPhoneの画面に表示されたものは物理的に読み取りようがない。

手入力する方法を見つけ出し難を逃れたが、パソコンでメールを受信し、それをスマホのカメラでスキャンすることをお勧めしたい。


QRコードをスキャンするか、数十桁のアクティベーションコードをコピー&ペーストする

テザリングの恩恵にもあずかれる


無事アクティベーションコードの入力が完了すると、従来の回線(物理SIMに情報が記録された回線)が主回線、eSIMが副回線として認識される。画面右上に表示される4本棒のアンテナは上下段に分かれ、主・副回線それぞれの状態を指していることがわかる。コントロールセンターを表示すれば、より詳細な情報を確認できる。

テザリングが利用できることもポイント。2018年以降、3大キャリアのうちauとソフトバンクはテザリングを有料化したため、利用頻度の低い利用者はオプションから外すようになったが、「データプラン ゼロ」ならば500円/月を下回る料金でテザリングの恩恵にあずかれる。
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文=海上 忍

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