リモートワークや時差出勤で心がけたい3つの睡眠テクニック

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2. 朝は日光を浴びて、日中も意識的に身体を動かす


リモートワークをすると機会が少なくなるのは、光を浴びる習慣です。

起床後に浴びる光は、目の網膜を通じて脳の視交叉上核に届き、その刺激で概日リズム(24時間の体内時計)がスタートします。このリズムは、睡眠と覚醒のメリハリを生み出し、夜に眠気を感じさせるためにもとても大切なものです。

私たちは会社に出勤すれば、駅に向かうときなど光を浴びることができるため、自然とリズムをつくることができていました。しかし、在宅勤務となると、意識しなければ光を浴びることが少なくなります。下手をすると、カーテンを閉め切ったまま電気をつけて1日過ごすということになりかねません。

実は、サラリーマンからフリーランスになった人がうつ病を発症するケースは増えており、その要因の1つは光を浴びる習慣がなくなり、身体と脳に昼夜の区別がつかなくなることが挙げられています。リモートワークだからこそ、起きたら窓際やベランダ、できるなら外へ行き、光を意識的に浴びることを心がけましょう。

また、自宅に籠もって長時間座って身体を動かさないことで、睡眠に影響が出ている人も増えてきています。

私たちの睡眠は、日中の活動量や代謝量に大きく関係しています。まだ詳しいメカニズムは解明しきれていませんが、日中、何もせずにリラックスしていたときよりも、運動や仕事で活発に過ごし、ほどよい疲れがある日のほうがよく眠れるというのは実感のある人も多いのではないでしょうか。

通常の働き方ならば、出社や退社時、オフィス内の移動も含めて、合計で数千歩ほど歩く習慣が自然とあります。リモートワークでは、それがなくなる分、休憩やランチの時間に意識的に外に出てることをおすすめします。それは、アイデアのブラッシュアップやリフレッシュにもつながるはずです。

3. ON/OFFのメリハリをつけ、寝る直前に仕事をしない


リモートワークは、人から声をかけられることもなく、集中して作業する仕事にはとても向いている環境です。しかし、自分でメリハリをつけないと、いつまでも仕事を続けてしまう危険性もあります。移動時間もないので、結果的にオフィスにいるときよりも仕事量が増えている人もいます。

いつでもパソコンが傍にあり、仕事にアクセスできる環境だと、つい寝る直前までメールの返信や資料作成などをしてしまいます。すると、就寝する前に脳をOFFにできず、ベッドに入っても仕事のことが気になり眠れない、あるいは寝ても眠りの質が悪いということに繋がってきてしまいます。

リモートワークだからこそ、家族との会話や食事の時間、入浴の時間などで、戦略的にリフレッシュを強く意識していくようにしましょう。

連載:「睡眠」をアップデート 
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文=小林孝徳

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