新型iPad Proハンズオン。「PCの代わり」になり得るか?

最新のA12Z Bionicチップを搭載するiPad Pro 12.9インチをレビューする。


ARオブジェクトの前に手をかざしてみると、新しいiPad Proの方が現実の被写体とARオブジェクトの前後関係を正確に描き分けた。マルチレンズカメラからの情報を最新のA12Z Bionicチップが素速く処理できるパフォーマンスを備えているからかもしれない。

今後アップルが開発者向けに提供するARフレームワークの最新バージョンであるARKit3.5がリリースされると、LiDARスキャナを活用するアプリやゲームが増えてくる。その時には新しいiPad Proでしか楽しめないコンテンツも現れそうだ。

簡単も簡単。トラックパッドが便利だった


5月に発売を予定する話題の専用アクセサリー「Magic Keyboard」は、残念ながらまだ用意がなかったため、今回は「Smart Keyboard Folio」でテキスト入力を伴うテストを行っている。なおSmart Keyboard Folioは新しいiPad Proの発売に合わせて値下げを敢行する。iPad Proが“ノートPC的”に使いこなせるか、自ら手応えを確かめたいのであれば、アップル独自のSmart Connectorから給電できるSmart Keyboard Folioを試さない手はないだろう。

iPad Proの発売日に公開される最新のiPadOS 13.4から、iPadにサードパーティ製のデバイスを含むBluetooth対応のマウスやトラックパッドが簡単にペアリングできるようになる。


iPadOS 13.4からBluetooth対応のマウスやトラックパッドのペアリングがより簡単にできるようになる。

従来はiPadOSの設定から「アクセシビリティ」に入った後に、割と複雑な手順をたどる必要があった。iPadOS 13.4からはiPad ProのBluetooth機能をオンにすると、イヤホンやApple Watchと同列にマウスやトラックパッドが表示されるので、つなぎたいアイテムをタップして選択するだけでペアリングが完了する。

マウスカーソルの表示がいっそう洗練された。サイズや色あいが最適化されただけでなく、ユーザーがマウスやトラックパッドを使ってカーソルの位置をアプリのアイコンやWebのテキストなどに移動させると、形を素速く変えてスムーズなタスク操作をサポートする。


左はアップル純正の「Magic Trackpad 2」。ジェスチャー操作がiPadのタッチ操作に近い感覚で使えた。筆者がふだんPC作業で使っているロジクールのMX Master 3などサードパーティのマウスもペアリングして使える。
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文・写真=山本敦

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