eスポーツ業界でさえ新型コロナの影響は避けられない

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この記事で取り上げられた全投資に関する詳細金額は公表されていない。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、すべての業界でベンチャー投資が劇的に減少する可能性がある。

「資金調達のスピードは、これまでの速いペースから落ちることを想定したほうがいい。投資家たちは、新たなマクロ経済環境を調査分析するのに時間をかけている」と2020年3月はじめに述べたのは、テキサス州オースティンを拠点とするベンチャーキャピタル会社「シルバートン・パートナーズ(Silverton Partners)」のゼネラルパートナー、モーガン・フレイガー(Morgan Flager)だ。同社のポートフォリオに名を連ねる投資先企業の幹部に対して行われたこの発言については、クランチベース・ニュース(Crunchbase News)が報道した。

フレイガーはさらにこう続けた。「株式市場のボラティリティ(変動性)、ならびに株価収益率の低下は、必然的に民間市場にも及んでくる。『情報を仕入れて』おらず、無謀にもいまだに成長株に投資して多額の現金を燃焼している企業は、今後さらにリスクが高いとみなされるようになり、そのリスクプレミアムが評価に反映されることになる」

また、世界最大のベンチャーキャピタル企業セコイア・キャピタル(Sequoia Capital)は2020年3月5日に起業家に宛てたメールのなかで、新型コロナウイルスの問題は、世界経済が「長期的に」減速する先触れとなる可能性があると述べた。

eスポーツ企業にとっての最終的な結末はまだ見えない。その行く末は明らかに、新型コロナウイルスの感染拡大が市場をどのくらい長期にわたって揺るがすかにかかっている。しかし、資金調達が困難な状態が長引けば、業界内で合併統合が起きてくるのは当然だろう。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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