都市部では車なしでも問題なく暮らすことができる。今や、車を所有して保険料や駐車料金、税金などを支払うよりも、必要な都度にレンタカーを利用した方がはるかに安上がりだ。しかし、こうしたソリューションのいずれにも、生活習慣や通勤方法の変更についての根本的な疑問が浮上する。通勤方法については例えば、在宅勤務やフレックスタイム制などがトレンドとして確立されつつある。
もしも政治家たちが過去の渋滞にはまっているならば、有権者である私たちは、世界各地の都市を変貌させているトレンドに乗らねばならないこと、そして何よりも、私たちの体をこれ以上むしばまないよう、政治家にはっきりと伝えねばならない。ただ単にこれ以上の車を集めるだけのインフラ増強はソリューションではなく、都市を歩行者のため、人々のために作り変え、強力で無公害の公共交通機関を作ることが大切だ。
それでも、都市が魅力を失うわけではない。私たちは社会的動物であることに変わりはなく、人口の中心地に集まる習性がある。しかし、各地の都市は今後、完全に変わるだろう。そして、人々に深く根付いてきたさまざまな生活習慣もまた、変わることになる。当初は変化を受け入れられなかったとしても、すぐにそれにも慣れ、以前どうやって暮らしていたかなど忘れてしまうだろう。