挑戦する人と挑戦する企業をつなぐ、Forbes JAPAN 初の採用ブランディング

プロ野球の公式戦観客動員数は、実数発表を始めた2005年の約1,992万人と比較すると、2019年は2,653万人。700万人近く動員を伸ばしていることからも、ビジネスとして成長している様子を、うかがい知ることができる。

パ・リーグの躍進が球界全体に好影響を与えていると言われているが、セ・リーグにおいても、着実に影響力を発揮している球団がある。それが、横浜DeNAベイスターズだ。

親会社がDeNAとなり球団が誕生した2012年当時、年間の観客動員数は「12球団中、最下位」と、文字通り“どん底”だった。しかし、2016年には黒字化と劇的なV字回復を実現。増収増益を続けるだけでなく、本拠地である横浜を語る上で外すことができないアイコンとしても存在感を示す。

その変化の一部始終を牽引してきたのが、取締役副社長 兼 事業本部本部長の木村洋太だ。

横浜DeNAベイスターズが誕生した2012年に、外資系戦略コンサルティングファームのBain and Companyから、いち社員として転職し、2019年には副社長へ就任した。たった7年。その間で横浜DeNAベイスターズはどのように事業成長し、愛される存在になったのだろうか。変革の立役者のひとり、木村に迫った。

球団経営に関わることは、非常に人間らしいこと


「暮らしに必要不可欠かと言われたら、そうではないと思います。一方で、スポーツビジネスを大きくできるということは、この国の豊かさや人々の幸福さを表していると思う。球団経営に関わることは、非常に人間らしいこと。だからこそ、この領域を広げていくことに大きな意義を感じたんです」。異業種・異業界に飛び込んだ当時を、そう回想した。



木村たちのチームが真っ先に取り組んだのは、観客動員を増やすことだった。20~30代の交友関係が広くスポーツやアウトドアが好きな男性サラリーマンをターゲットとし、『アクティブサラリーマン』と名付けて展開した施策は、大成功。

しかし当然、この成功で満足するはずはなかった。

「駅から球場までの道や球場周辺の公園を、人々が集いベイスターズ一色となってコミュニティを育むような、『ボールパーク』にしたいと、当初から思い描いていました」と振り返るが、年間観客動員数が最低の状況では、当然、夢のまた夢のような話。しかし、賑わいを作ることで地域は盛り上がっていくという信念はぶらすことなく、数多くの施策を手がけていった。

家族や友人と宴会気分で観戦できるBOXシートの販売、お酒好きに向けた、10ℓのビールサーバーつきのスカイバーカウンター。そして、横浜公園全エリアを使用して大規模に行ったファンフェスティバルなど、球場内だけにとどまらず、まさに球場周辺にまで、徐々に熱気を広げていったのだ。

常識を超えよう。これまでにない大胆な挑戦で、「ベイスターズ」を浸透させよう


「横浜スタジアムへお客さまに来場いただくことが、取り組みの第1フェーズだったと思う。ある程度成果が残せてきたからこそ、いよいよ第2フェーズです」という宣誓にも似た発言に、第2フェーズとは一体何かと尋ねると、組織と事業の広がりについて明かしてくれた。

「まず、国内外問わずスポーツのジャンルを問わず、新しくスポーツチームが誕生する時に、ベイスターズ出身者が経営層として引っ張っていけたらいい。ここで一通りの仕事をしたら、スポーツ業界を牽引できるだけの力がつく、そんな組織になれたらと」

木村自身は当然、組織を育む側であるが、あくまでも、チャンスを得て飛び出す側でもあると考えている。その証拠に、「例えば、インドでクリケットスタジアムを中心とした街づくりをするなんてことも、あっていいじゃないですか」という、驚くような発言も飛び出した。

しかし何より、「日本のスポーツ界の中で誰もやったことのない挑戦と成果を、自分やチームの名前で重ねたい」という思いには、コンサル時代の経験が滲む。外部から関わるコンサルタントである以上、どれだけの成果を出せてもあくまでも黒子、当事者になることができなかった過去。



「営業利益が4倍になりました」と報告を受けても、嬉しい反面どうしても当事者との温度差はあった。でも今は、成功も失敗も全部自分ごと。「アンケートやインタビューから知る顧客の声ではない。スタジアムで楽しみ喜んでいるファンの表情が何よりの結果であり、喜びしかないですよ」と笑顔で話し、こう続けた。

「他球団や他チームに真似をされるような施策を打ち出せたら、最高です。そのためにも、まずはベイスターズが、日本のスポーツ運営のロールモデルだと言われるように。スタジアムの中だけでなくて、街にもっと賑わいを派生させていきたい」

「そのためにも」と続けたのは、事業についてだ。現行では365日中、70試合程度しかスタジアムは稼働しておらず、高校野球などを加えてもわずか2割程度。その稼働をいかに増やすかという戦略は当然考えるが、発想はそれだけにとどまらない。

「プロ野球を通じてだけではなく、DeNAベイスターズという名前を目にする機会が増えることで、愛着を持ってもらうきっかけになる。例えば、ベイスターズという名前のついた他のスポーツイベントを行ってもいいかもしれない。昨年は、横浜の街を舞台にしたランイベントを実施しました」。

自らを「永久ベンチャー」と呼ぶ自由なカルチャーを持つDeNAを親会社とし、横浜DeNAベイスターズ自身も、フラットで発言しやすい風土が定着しているからこそ、既存の枠にとらわれない大胆な挑戦は大歓迎なのだろう。

横浜DeNAベイスターズが日常に当たり前にある。そんな風景を作りたい


木村の描く構想は大きい。しかし、難しそうだというよりもむしろ「実現したらどうなるだろう」と期待を寄せてしまう理由は、その思いの強さだけではなく、残し続けてきた実績にもあると言える。2019年には球団史上最多となる228万人を超える観客動員数を記録。さらには、横浜スタジアム周辺では観戦チケットを持っていない人も楽しめるイベントも展開され、『コミュニティボールパーク』化構想の進捗も順調だ。

しかし木村は、「まだまだ」と首を横に振り、メジャーリーグのボストン・レッドソックスの本拠地である、ボストンを例に出した。

「ボストンの街では、フェンウェイ・パークに行かなくても、レッドソックスを感じられる。例えば、レッドソックスパーカーを着た人が普段からたくさんいて、街の風景のひとつの要素になっている」

試合がある日は、ユニフォームを着用したファンで関内駅が賑わうことは当たり前。では、試合がある日もない日も、熱狂的なファンであってもそうでなくても、ベイスターズが日常にある風景とはどんなものか。

レッドソックスにおけるパーカーのように、例えば、野球観戦をもっと楽しんで欲しいとオリジナルで開発したビールがそうだろうか。ベイスターズ・ラガーやベイスターズ・エールを楽しんでいる様子が、横浜に来ると見られる。横浜DeNAベイスターズオリジナルビールが、日常風景を作る日が、来るかもしれない。

木村は頷き、こう続けた。

「来年早々にもその絵が描けるかと言われたら、正直遠い。でも、本当の意味で横浜に根付いたチームになるためにも、先ほどお話しした第2フェーズの実現を確実なものにするためにも、スタジアムを超えてこのエリアを超えてもっと遠くまで。日常生活の1ページに、ベイスターズが自然にある。そんな風景を作っていきたい」

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