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ドクター本荘の「垣根を越える力」


コロナショックで伸びる事業


このコロナショックをきっかけに、株価を上げたビデオ会議システムの「Zoom」など注目されている会社もあります。前出のブルペン・キャピタルの投資先にも、いくつか危機をチャンスにしたスタートアップがあります。

ヘルスケア関係では、オンラインと診療所をつないだ医療サービスの「Carbon Health」が、新型コロナウイルスのチェックツールを公開して、顧客登録が急増しています。オンライン薬局の「Honeybee Health」も売上が急増しているようです。

環境に優しい日用品を定期配送する「Grove」はユーザーが急増し、新規顧客がウェイティングリストに列をなしている状態。高校までのオンライン教育の「Paper」は、チューターのキャパシティーの上限まで売り切れになっています。

既存の事業に限らず、ピボットしたり、新規事業を起こしたり、他にもいろいろとチャンスがありそうです。ヘルスケアや教育、働き方に関しては特に、業界の枠を越えた取り組みで、大きな変革の波を生み出せるかもしれません。

中国から学べること


では、いち早くコロナウイルスの感染が拡大した中国ではどのような動きがあったか。現地の起業家に話を聞いてみました。

暮らしに必要なサービスでは、食事(食材)のデリバリー、オンライン教育、テレワークがより使われるようになったようですが、その内容にも進化の兆しがあるようです。

中国ではZoomは使えませんが、同様のオンラインでの会議システムが使われ、すると家族やペットが映し出されるなど利用者の家の様子も見えるため、オフィスにいるより社員同士が仲良くなるなど、仕事のカルチャーも変わりつつあります。

娯楽など日々の楽しみについては、もちろんゲームは人気ですが、もっとだらだらとリラックスして楽しむものが好まれているようです。すでに多くのユーザーがいた「快手」や「斗音(tiktok)」などのショートムービーは、より一層使われ、EC/決済機能による購買も増えています。

中国では日本よりVRが普及しており、これまでも裁判で事故現場を検証するために使用されていましたが、今回さらにそれが進み、自宅にこもっている人々に、旅行や街歩きのようなコンテンツが人気です。VRはオンライン教育にもよく使われているようで、長時間使っても疲れにくい超軽量VRメガネも引く手数多だと言います。

また、ひどい大気汚染でもつけなかったマスクを誰もが使うようになるなど、中国の人々の行動変容は、コロナショック以降も顕著になりそうです。いま一度、中国をウォッチするのもよいかもしれません。

問題山積みのコロナショックですが、逆に問題を特定し解決に乗り出せば、ビジネスチャンスになります。創意工夫でイノベーションを起こし、ピンチをチャンスにしてもらいたいと期待しています。

文=本荘修二

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