ECショップ分析ツール開発企業プロフィテロ(Profitero)は、新型コロナウイルスがオンラインショッピングに与える影響を追跡している。同社のストラテジー&インサイツ(戦略&洞察)担当上級副社長キース・アンダーソン(Keith Anderson)は、小売店がどうすれば需要に対応し、注文を処理し続けられるかについて、考えを明かした。
アンダーソンは以下のように話す。「需要が増加して注文が殺到すれば、大手オンライン食料品店のなかには、自宅以外で商品を受け取るクリック&コレクトを選択するよう勧めて対応しようとするところも出てくるかもしれない。その一方で、食品配送サービスを提供するサードパーティの企業であるインスタカートやシプト(Shipt)、ポストメイツ(Postmates)などは、自社サービスの宣伝に力を入れるようになるだろう」
オンライン小売業者は、専用ランディングページを開設し、複数カテゴリーにまたがる商品を提案することで、消費者をサポートできる可能性があるとアンダーソンは考えている。たとえば、消費者が求めそうな常備用食料品をセットで提案できるかもしれない。現在の状況は、あまり人気がないノーブランド商品や無名ブランドを宣伝できるチャンスでもある。
「オンライン小売業者は、配送が遅延したり、需要の大きい商品が不足したりといった供給問題をめぐるシナリオを想定し、いますぐ計画を立てるべきだ。在庫に限りがある商品を分散させたり、買い占めを防ぐよう最大購入数を定めたりできるよう、企業としての方針を設ける必要がある。価格の急騰対策についても同様だろう」とアンダーソンは述べる。
計画を立てたとしても、サービスが混乱する状態が今後も数週間は続く可能性があるとアンダーソンは予測している。たとえば、配達時間が限定的になったり、在庫数が減ったりするかもしれない。食料品や必需品をオンラインで購入しようと考えている人は、早めに備えたほうが良いだろう。