下げ相場とみなす条件については明確な定義があるが、これは必ずしも、その後の株価の動きを予想するものではない。株価が直近の高値から20%下落すると、下げ相場に入ったと認められる。だがもちろん、この定義からもわかるように、株価が20%下がったからといって、その後も下がり続けるとは限らない。とはいえ、一度下げ相場に入ると、さらに株価が下降を続けるケースは多い。では、投資家には今後、どのような事態が待ち受けているのだろうか?
ボラティリティは高止まりの傾向
下げ相場を代表する特徴として、上げ相場の場合と比べてボラティリティ(価格の変動性)が上昇することが、研究により指摘されている。このテーマに関しては、エラスムス・ロッテルダム大学のエリック・コール(Erik Kole)、ディック・ヴァン・ダイク(Dick van Dijk)の両氏が、上げ相場と下げ相場の転換点にまつわるさまざまな要素を検証している。
検証の結果、下げ相場ではボラティリティの顕著な上昇が認められることが判明した。当然ながら株価の動きも、この結論を裏付けるものだ。ニューヨーク証券取引所では3月18日までに、株価急落により取引が中断されるサーキットブレーカーが計4回発動されている。
3月第2週はすべての取引日で、主要株価指数のS&P500が5%近くの乱高下を見せ、時には2ケタ近い変動が起きることさえあった。今後1か月は、こうした激しい動きが続くことが予想される。とはいえ、毎日これほどの乱高下が起きた点で、3月の第2週は特筆すべきものがある。
もちろん、下げ相場だからといって、これほど極端なレベルのボラティリティが持続すると捉えるべきではない。しかし、近年の上げ相場と比較すれば、株式市場が上昇に向けた勢いを取り戻すまで今後もボラティリティが高止まりの状態が続くと考えることはきわめて普通のことだろう。