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布団をソファになる布団セットは、部屋に勝手に入って布団を敷かれているのを嫌がる海外の旅行者だけでなく、高齢者が座りたいニーズもあり、旅館から好評だという。

インド発のホテル運営ベンチャーOYO Hotels Japanが、日本初のブランド「OYO Ryokan」の展開を進めている。すでに客室数は1000室に達したという。

「日本のおもてなしの伝統をいかしたい」として、デザインハウスとの協業を通じてモダン化を図りながら拡大している同社は、減少傾向にある旅館を救うことができるのだろうか?

10年で24%減少する旅館をOYOが救う?


ここ数年、インバウンドは急増している。宿泊施設数を見ると、その数はこの5年間で3.3%増加した。だが増えているのはホテルや簡易宿所であって、旅館はマイナス11%。過去10年で見ると、なんと24%も減少している。

宿泊(旅館・ホテル)施設の倒産件数が増加傾向にあることも指摘されてはいるが、それでも、旅館の総数はホテル(約1万軒)の4倍近い約3万8600軒存在する(国土交通省観光庁のデータより)。


旅館は減少傾向にある。

2019年に日本に上陸したOYOは、この旅館に目をつけた。OYO Ryokanディレクターの八木寛人は、減少傾向にある旅館について「OYOとのパートナーシップで何ができるのか模索した」と切り出す。プロジェクトは2019年4月にスタート、その後OYOチームは50以上の旅館に宿泊し、オーナーにヒアリングを行ったという。

OYO Hotel Japanで副社長兼PGXヘッドを務めるサント・シング(Dr.Sant Singh)は、旅館をターゲットとする背景について、「旅館は日本のおもてなしの象徴であり、海外のOYO顧客に日本の旅館体験を提供できる」と述べる。シング自身、福岡の「眺望館」など多数の旅館に泊まり、素晴らしい体験をしたという。シングは、OYOが得意とする旅館管理ソフトウェアをはじめAIによる値付けや収益管理技術を提供することで、「稼働率と収益を改善できる」と自信を見せる。

また、OYO Hotels Japanでオペレーティングパートナーとして日本のOYOホテルビジネスを統括するプラスン・チョードリー(Prasun Choudhary)によれば、OYOホテルに加盟することでの稼働率は平均5〜6%改善しているとのことで、旅館でも、キャンペーンやリノベーションを通じて稼働率改善に貢献できるという。


根付からヒントを得た「Oyo Ryokan」のロゴ。赤ではなく、梅鼠色を使い日本らしさを演出する。左からOYO TECHNOLOGY&HOSPITALITY JAPAN代表の山本竜馬、OYO Hotels Japan 副社長 サント・シング、OYO Ryokanディレクター 八木寛人、同オペレーティング・パートナー プラスン・チョードリー、同副社長兼ヘッドオブサプライ 崎島淳一、同チーフ・ビジネス・オフィサー 田野崎亮太。

文・写真=末岡洋子

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