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0歳からの「お金の話」

Mint Images / Getty Images

イー・ラーニング研究所が3月初旬に発表した「子どもの教育と将来に関する意識調査アンケート」の結果によれば、「子どもの将来に不安を抱えているか」との質問に対して、「はい」と答えた人が80%となっている。

また、そのアンケートのなかで最も興味深かったのが、「大人になって学んでおけばよかったと思うことは何か」との質問に対して、4人中3人が「金融教育」と回答していたことだ。

今回は、親が子どもへ金融教育をする際の注意点を書いてみたい。

子どもへの金融教育の実態


日本銀行の情報サービス局に事務局が置かれている金融広報中央委員会が、2019年7月に発表した「金融リテラシー調査2019年」によれば、「在籍した学校、大学、勤務先において、生活設計や家計管理についての授業などの金融教育を受ける機会はありましたか」という質問に対して、「受ける機会はなかった」と回答した人が60.4%となっている。

「わからない」と回答している人も16%いたということを考えると、日本の学校教育においては、ほとんど金融教育がなされていないことがわかる。

それでは、家庭ではどうなのか。同調査のなかで「ご家庭で保護者の方からお金の管理について教わる機会はありましたか」という質問に対して、「教わる機会はなかった」と回答した人が62.3%となった。前回調査(2016年)の60.4%よりも増加しており、日本においては金融教育が行われている家庭は、全体の半分にも満たないことがわかる。

この調査結果については、筆者が講演やイベントの際に親御さんたちと話をしている感覚とも差がない。学校では家庭科や公民の時間で少しだけ習う程度で、家庭ではそもそもお金の話はしないというのが一般的なのだろう。

どうして家庭での金融教育が行われないのか。親御さんたちに尋ねてみると、よく聞かれるのは「私は投資をしていないから、よくわからない」というものだ。

しかし、筆者はその考え方は変えたほうがいいと考えている。筆者が金融教育の話をする際に必ず伝えるのは「金融教育とは投資教育ではない」ということだ。

もちろん、投資の話も重要ではあるが、その前にお金とは何かという話もあるし、使い方や稼ぎ方などの話も含まれる。さらには経済学や統計学、税金や企業会計、社会保障の話など、金融教育の対象は広くあるべきだ。

このように、投資以外にも金融教育として親が子どもに話すことはあると伝えると、今度は「私は経済学部ではないので」というように答える人も出てくるが、何も経済学者じゃないと金融教育ができないということはない。筆者も経済学部卒ではあるものの、経済学者ではない。

それでは、どのように幅広い金融教育を家庭で行えばいいのだろうか。

まずは、親が興味を持って学んだり、調べたりしたことを、子どもに共有してあげるのが1つの方法だ。

たとえば、親が確定申告をする機会があれば、自分がどれくらい収入があって、税金はどれくらい支払うのかという自分が調べた具体的な数字を、子どもにも教えてあげることだ。さらに、どのような控除があり、何が経費になるのかなども説明してあげる。

子どもが中学生ぐらいであれば、そのような話も自分がゼロから得たものをそのまま共有してあげれば十分に理解できる。そうすることで、税金の仕組みや種類などを、学校の授業とは別の機会で子どもは知ることになる。

文=森永康平

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