ビジネス

2020.03.20

「GAFAにどう立ち向かうのか?」 7つの視点で考えるテンプレ回答

Photo by Daniel Reche on Pexels.com


3. 失敗したサービス一覧:次にフェイスブックの失敗プロダクトをこちらの記事を参考に見ていきましょう。

Notify、Facebook Home、Facebook Deals、Facebook Gifts、Facebook Offers、Facebook Credits、Autofill with Facebook、Facebook Inbox、Facebook FBML etc…

総じて見ると、トレンドサービスを開発しようとコピーキャットを作ろうとして数々の失敗をしています。結局Facebookの派生サービスとして埋もれてしまう印象です。ただ、Snapchatのストーリーズを全力で模倣するずる賢さも持ち、この機能だけ大成功を見せました。

一方、次のメディアやメッセージ系サービスに張るのは非常に上手いです。WhatsAppやインスタグラムを買収できている目利き力は非常に高いと言えます。フェイスブックとは別の独立アプリとして資本力を注がれると急成長を見せます。

4. 自社領域の特性と時勢:まとめるとSNS・メッセージ・画像/動画系の2Cサービスでは勝ち目がありませんが、フィンテックや小売系サービスのような派生サービスの立ち上がりは続けて失敗しており、スタートアップの参入余地となります。結局サービス成功までやり抜くことはなく、自社サービスのプロテクションに走るのは7つの視点で話した内容に合致します。

最大の弱点は「規制」。ユーザーデータの流出から市場反発が激しいです。若者ユーザー離れも深刻化しています。この2点もスタートアップの事業領域として適切だと考えます。たとえ同じSNS領域だとは言え、過去の失敗の事例をなどを上手く引っ張ってくればステークホルダーを説得できるはずです(編集部注:要約のため、アマゾンとアップルの考察については原文をご一読ください)。

ただ正直、投資家らから必要以上にGAFAとの戦い方を詰められても、最終的に「未来のことはわからない……」と言わざる得ない場面に突き当たるでしょう。もし徹底的に叩かれてしまった場合は、自分の考えが浅はかだったと捉えて反省を持ち帰るか、やっかみだけ言ってくる人だと感じてばっさり切るのが一番だと感じます。

最後に、今回は紹介しませんでしたが、より戦略用語を用いてロジックを組み立てるには下記の記事を参考に、さらなる強固なディフェンス構築するのをおすすめします。

なぜAirbnbは強く、Uberは弱いのか?──起業家が知っておくべき4つのネットワークエフェクト


本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。ツイッターアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した。

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