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2020.03.19

ウェアラブルのその先へ──「SMALL GIANTS」ミツフジが切り拓く未踏の道

「ウェアラブル元年」と言われた2015年からはや5年──。Apple WatchやFitbitを身につけるのはもはや当たり前となったが、あまりに「ありふれたもの」となったことで、いささか一時のブームは落ち着いたように見える。

「なんて険しい道なんだろう、と思いますよ。ウェアラブルは作る会社も、それを導入する会社にも『信念』がいる。『働く社員たちの健康と安全に気を配ろう』『子どもたちを安全に見守ろう』──。そういった願いは、人を大切に思うからこそ生まれる。そこに手段へのこだわりはないから、マーケットニーズは目まぐるしく移り変わる。展示会に参加するプレーヤーも、ピークの3年前と比較すると1/5くらいになっています。信念を持たないと、厳しいかもしれません」

素知らぬ顔で、そんな本音を打ち明けるのは、ミツフジ株式会社代表取締役社長の三寺歩だ。

でも、と三寺は言葉を続ける。

「ブームが終わったわけではありません。アナリストによれば、Appleのウェアラブル関連売上は2030年までに少なくとも1000億ドル規模になると言われている。我々はその中でキープレーヤーになれるかどうか、まさに今その岐路に立っていると感じます」

「ウェアラブル」を幅広い社会領域に実装


三寺がForbes JAPANの表紙を飾ったのは、2018年2月のこと。ミツフジは日本の価値ある企業を発掘する「スモールジャイアンツ・アワード」第1回において、大賞を受賞した。銀メッキ導電性繊維「AGposs」と、ウェアラブルIoTプラットフォーム「hamon」を高く評価されてのことだった。

1956年、西陣織の帯工場として創業したミツフジは、3代目である三寺が社長に就任した2014年以降、事業を大きく転換。先代が開発した銀メッキ繊維AGpossを「高導電性銀メッキ繊維」と位置付け、このAGpossを独自の技術で電極として編み込んだウェアから生体情報を取得するデバイスを自主開発。

さらに、取得した生体情報を独自に開発したアルゴリズムで解析することによって、人の健康や安全を見守るクラウドサービスhamonを実現した。

理念に掲げたのは、「生体情報で人間の未知を編みとく」──。これまで予知することができなかった人の身体や体調の微妙な変化、ストレス状態などを、服を着るだけで精密で連続した生体情報を随時取得でき、その情報を分析することで様々な社会課題の解決に活かす試みだ。

三寺は、Forbesの表紙を飾ってからの2年を、「会社としてのビジョンを社会実装できることは証明できた」と振り返る。実際、さまざまな企業とのパートナーシップにより、多種多様なソリューションを具現化してきた。

ワコールと共同開発した、女性の体調を管理するインナー型ウェアラブル「iBRA(アイブラ)」や、子ども服メーカーのキムラタンが運営する園児見守りサービス「cocolin(ココリン)」、前田建設工業が作業服のインナーとしてhamonを採用し、現場作業員の暑熱対策や体調変化の把握に活用するなど、共創パートナーの顔ぶれを見ても、その多様さがうかがい知れる。



「超高齢社会が現実のものとなる2025年に向けて、子どもや高齢者はもちろんのこと、働く世代もさまざまな危険にさらされていて、世界的に見ても気候変動など社会課題は山積しています。あらゆる人が暮らすうえで感じる不便や不利といった『不』の要素を取り除くことによって、社会課題を解決することができるはず。

それを、我々が提供するウェアラブルサービスによって、必ず成し遂げたいと思っています。そのために今、予防医療や介護など、さまざまな領域の課題に取り組む事業者とパートナーシップを組み、刻一刻と変わるニーズに対応しながら、最先端の研究開発に取り組み、そして、最先端のソリューションを提供できる会社としてマーケットで存在感を見せること。その両軸が重要だと」

すべては課題解決のため──持てる力を独占しても意味がない


一方で、三寺はこの一年を「壮絶だった」と明かす。メディアやカンファレンスで三寺が壮大なビジョンを語るほど、社内の一部からは不安の声が聞こえてきたという。徹底してマーケットニーズに応えようとしてきたからこそ、それこそ開発段階からどんどん仕様が変わっていく。

それを「お客様のため」と思えるか、「完成に近づけない」と考えるかで、心持ちは大きく異なってくるだろう。2025年時点で確実に成し遂げたいビジョンに向けて、今年はこれをやろう、今年はこうしよう、と小さなステップを踏んできたと三寺は振り返る。

「(前職の)パナソニックなどでも、何か新しいことをするときには反対意見もありましたし、批判の声が付きまとっていましたが、『やり抜く』ときにはそういったものを乗り越えていかなければならない。そういう意味ではミツフジの社長として、掲げたビジョンに対して、『我々がモノづくりをする意味』や『自分たちがそれらを成し遂げることができる、必ずやりきらなくてはならない』と伝えてきました」

そして、ミツフジが放った「hamon」という一手は、依然として世の中に存在する多くの困難を、解決へ導こうとしている。

たとえば、子どもが予期せぬ事態にパニックを起こしてしまう前にアラートを出したり、パニックになりにくい状況を生み出したりするようなウェアを開発し、彼らが安心して外出できるようにする。

あるいは、超高齢社会において、全ての高齢者が安心・安全に住み慣れた家で暮らしつづけられるよう、体調管理やストレスケアが遠隔でもできるようにする──。そういった「暮らしの制約」を、hamonによって解放できるかも知れない。

また、その可能性は世界にも広がっている。IBMがhamonを採用し、特定作業にあたる業務担当者の生体情報や位置情報、環境情報を取得・分析し、働く環境や健康の管理を支援する「IBM Maximo Worker Insights」をグローバルで提供。実際に導入検討が進んでいる。



「hamonをオープンプラットフォーム化し、他社が活用できるようにしているのは、市場を囲い込んで独占する意味がないからです。我々にとって重要なのは市場を独占することではなく、世の中にはさまざまな困難があふれており、そこに、正確な生体情報とアルゴリズムをかけ合わせることで、多くの社会課題を解決することです」

未知の仕事に取り組む者としての社会的責任を果たす


困難な社会課題を前に、語気を強める三寺は、さながら決意を秘めたヒーローに見えてくるが、自身を「偶像化」されることに異論を唱え、こう語った。

「僕に対する忠誠心は必要ありません。社員、そしてこれから出会う仲間に求めるのは、ミツフジが目指す『生体情報で人間の未知を編みとく』ことを、どれだけ自分自身のミッションとして情熱を傾けられるかどうか。社会課題解決に貢献しようとする思いがあるかどうかです」

逆に言ってしまえば、三寺自身こそ、生体情報による社会課題解決に情熱を注いでいる、ということだ。

なぜそれほどまで、強い思いを持つことができるのか。三寺は、自身の境遇を顧みる。

「当時その気はなかったですが、結果的に親の会社を継ぐことになりました。創業者でもないためつらいときは辞めたくなります。一度自分の人生を捨てて来たからこそ、しんどい思いをしてでもなぜこの会社をやるのか。それはミツフジが持つ高い技術によって社会課題の解決を目指すことができ、また一企業として、社会的責任を果たすためです。

これだけ転職できる時代になって、テクノロジーも進化して、『やっておけばよかったな』と思うことはあっても、『やらなきゃよかった』ってそうそうない。やらないことによるリスクのほうが大きいと思います」

社会に目を向ければ、途方もないほど数多くの課題が山積している。それがある限り、ミツフジの存在意義はなくならない。

「『衣・食・住』というように、人類の歴史上、そのはじまりから衣服は存在し、今、アパレルやウェアが直接的に社会課題を解決できる、ほぼはじめてのチャンスだと思います。人類の誰も経験したことのない仕事を、我々は取り組んでいます。その大きな変革の中心にいる社会的責任をミツフジとして果たしたい、そう強く思います」

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