最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介

2017年、米国グーグルディープマインド社の「AlphaGo」がトッププロ棋士に勝利したニュースは世の中に衝撃を与えた。人間の脳を模倣して作られた人工知能(AI)が人間を超えた一例だ。時代が変わろうとしているいまだからこそ、「AI」と向き合ってみよう。そのしくみがわかれば、きっと応用方法も見つかるはずだ。


昨年末、2019年に国内で誕生した日本人の子どもが86万4,000人と史上最低を記録したことが報じられました。深刻な人口減少が続き、ビジネスシーンでもより高い効率性や生産性が求められているなか、「AI」というワードを耳にする機会は非常に多くなっています。

現在は工業や農業といった製造・生産の現場から、私たちが日常で使う製品やサービスまで、幅広い領域でAIが活用されています。深層学習によって、より精度が高くミスの無いパフォーマンスを発揮するAIは、今後ますます私たちの生活に溶け込んでくるでしょう。

唐突ですが、みなさん、AIになってみませんか?「AIのマネをする」といった視点で世の中を見ることは、AIのしくみを理解するのにも役立つと同時に、ビジネスの役にも立つのです。

ここでいうAIの考え方とは、AIのアルゴリズムのこと。AIとはただのコンピュータプログラムですから、ある一定の法則に従って動いています。いわば「考え方の考え方」ですね。

アルゴリズムは、長い歴史をかけて開発されていて、数学的にも正しいと証明されているものが多いです。AIが人間から学んだ成功の法則を、逆にAIから学んでみましょう。

1. 過去から学ぶ──学習と予測

まずは、基本的なAIの考え方に慣れましょう。AIは過去のデータを学習して、未来を予測するという基本的なアルゴリズムがあります。実は、これを仕事に応用することができるのです。

たとえば電通のクリエイターは、優秀な人ほど過去の膨大なアーカイブをインプットしておくことで、新しいアイデアを考えています。MBAでは、たくさんのビジネスケースを学ぶことで、未知のケースへの対応力を養っています。このように、AIと同じくデータをたくさんインプットしてみましょう。勘と経験が自分の経験以上に鍛えられていきます。

2. 楽観的に考える──不確かなときは楽観的に

次に、楽観的に考えるようにしましょう。実は、AIは楽観的です。たとえば、ある新規ビジネスへの参入を検討しているとします。楽観的に考えて参入した場合、たとえ失敗しても、正しい選択がどちらかを知って後に修正ことができます。悲観的に考えて参入しないと、成功の可能性があっても永遠に気づきません。結果として、選択のミスに気づけるのは楽観的な場合のみになることが、アルゴリズム的に知られています。人は、不確かなときほどリスクを大きく見積もりがちですが、AIの考え方は逆です。いま、不確かな時代だからこそ、楽観的にチャレンジしてみることがAIのオススメです。

文=福田宏幸 イラストレーション=尾黒ケンジ

VOL.53

主役をなくしてみる「レス法」

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