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職場で大きな反対意見を述べることをとても難しく感じる人は多い。沈黙により、製品の納期を逃したり、顧客の要望を誤解したりといったデメリットが生じたとしてもだ。

書籍『The Good Fight(良い闘い)』を執筆した心理学者リアン・デイビーによると、善良でポジティブな人は一般的に、人には優しくして他人のことには口出ししないべきだということを学んでいる。人の気分を害することや、普段のやり方を妨げることを気にするがあまり、価値がある反対意見でさえも避けるようになっているのだ。

残念なことに、相手と近しくなればなるほど、はっきりと反対意見を述べることが難しくなる。親切・親密な企業文化がある組織(非営利団体や、家族経営の事業、信用組合やBコーポレーションなど社会貢献の理念を基盤とした事業など)では、この問題が起きる可能性が高まるのだ。

それでも、対立は潜在的なリスクを明らかにし、イノベーションを生む上で重要な役割を果たす。デイビーは「全員が同じ考えを持っているということは、深く考える人がいないということ」と述べている。

では、従業員の大半が対立を起こさないタイプである場合、生産的な対立の量と質を上げるために、企業は何ができるのだろうか。

独立思考と行動力のある人を採用する


デイビーによると、応募者の10~15%は「闘う価値があるものが存在することに気づいていない」人であり、そうした人材を企業は採用してはいけない。また、自己中心的な理由から悪意ある反対や個人攻撃をする人も10~15%おり、こうした人材も採用すべきではない。

それ例外の人材は「教育・訓練が可能で、文化的に柔軟な範囲内」にあり、採用前評価をしたり、面接で行動に関する質問をしたり、リファレンスチェック(経歴照会)をしたりして、40~60%の最適な人材に絞り込めるのだという。

面接で候補者の対立許容能力を測る質問として、デイビーは「皆の意見に合わせたことで、悪い結果につながったことはありますか?」や「妥協が次善の策だと考えられるのはどのような場合だと思いますか?」と尋ねることを勧めている。また経歴照会では、その人が機能横断的なチームでどのように振る舞ったかや、他のチームが進めていたことに反対だった場合にどう対処したかを確認しよう。

編集=遠藤宗生

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