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スタンスを明確にするヒントは「客観視」「振り返り」


佐野:そもそも合意形成は、お互いの関係性がフラットじゃないと成り立ちません。これが当たり前になれば、約束と違ったときに「そうじゃない」と声に出せます。そのためにも、社員個人のスタンスをはっきりさせなくちゃいけない。そのヒントに、意思決定を振り返ることが有効なんじゃないかと思っているんです。

家入:なるほど。

佐野:多くの起業家は、スタンスをはっきりさせている人が多い。なぜなら、意思決定し続けなければならないからです。「これは嫌」「このほうがいい」と感じる理由もはっきりしているし、その結果が、売上や利益としてダイレクトに跳ね返ってくる。個人にはそういった状況が少ないのですが、些細なことでも意思決定に関する周辺情報をクリアにするだけで、構造的にはだいぶ近いものになります。

例えば毎日、自分が意思決定したことと周辺情報を3つ書くだけでも、客観視していることになります。そうやって「意思決定の理由を説明する」ができるようになれば、自律性が高まる。そういったことを繰り返していくうちに、徐々に自分のスタンスが明確になり、相手の関係性を対話を通じて築けるんじゃないかと思っています。

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タレンティオの佐野一機

家入:客観視するってことですね。それはいいですね。

僕、年末年始に心理学やコーチングに関する本を読んでいました。そこで印象的だったのが「アサーティブ」という言葉。これは、相手を尊重しながら、自分の意見や意思を伝えるコミュニケーション手法の1つ。

この言葉に出会って思ったのは、客観的であることがいかに大事かということです。感情的になったとしても、客観的に「これが嫌だった」を明確に伝えることが重要なんです。そうやって、自分が置かれた状況を脳内で言語化する。これは、自分の心を観察することにもつながりますよね。

佐野:自分で自分を律するってことですね。そうやって「自分はどうなのか」「活かし方」がわかると、自律性が高まる。何より今の時代は、起業家しかり、どんどん自分で何かをつくっていける人のほうが生きやすい時代ですからね。

構成=福岡夏樹 人物写真=小田駿一

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