「私を強く抱きしめて」緊迫の中、ベランダで合唱
ヨーロッパは史上最悪と言っていいほど、世間が緊迫している状態だ。今回のコロナショックでは数え切れないほどのネガティブな結果を人々にもたらしているが、その中でも唯一のポジティブなことと言えば、家族や友人、他人との距離を考える機会を与えてくれたことだ。
SNSでは、イタリア各地でマンションのベランダから、自宅待機中の住人たちが楽器を弾きながら合唱している姿を撮影した動画が広く拡散されている。窮屈な毎日にしびれを切らしたイタリア人たちがとった行動だ。
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その歌詞の大まかな内容は以下の通りだ。
「誰でもいいから私を強く抱きしめて。他に何もいらないから、とにかく強く抱きしめて。一生忘れないだろうから」
自宅待機が続き、初めての緊急事態に直面したイタリア人たちが、持ち前の陽気な国民性で市民みんなが力を合わせて復興を願っている。そんな彼ら彼女たちの、逆境に負けない生き方に、異国の地で不安だった筆者も救われた。
「世界の終わりのよう」ヨーロッパもコロナの不安に飲まれるのか