世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

David L. Ryan/The Boston Globe via Getty Images

新型コロナウイルスの影響で、日本だけでなく世界規模で多くの文化施設が休館となり、イベントや式典、スポーツの試合は中止や延期になり、外出を控える自粛ムードが漂っている。そのような状況で、遠隔で楽しむことのできるツールは重要だ。

今回はアートの現場に焦点を当てて、週末に家でも楽しめるサービスを紹介しよう。

1. グーグル発「デジタル世界美術館」


あなたは「Google Arts&Culture」をご存知だろうか。世界中の美術品をブラウザやアプリで鑑賞することができる「デジタル世界美術館」といったグーグルのサービスだ。

アメリカの現代美術館MoMAやパリのルーヴル美術館のほか、世界各国の美術館の収蔵品を閲覧することができる。自宅にいながら世界中の名画を鑑賞、拡大して細部の作りまで、人混みで周りに邪魔されることなく美術品を独り占めできる。

さらに360°全方位のパノラマ写真上を好きな方向に進むことのできるストリートビュー機能を使って、美術館の中を歩いているかのような体験もできる。

日本でも「Google Arts&Culture」に登録されている美術館があり、都内では東京国立博物館、東京国立近代美術館、国立西洋美術館、東京富士美術館の4つだ。

2. オンライン美術館「HASARD」で卒展発表を


オンラインだからこそ美術品をより身近に楽しめるプラットフォームが、日本でも生み出されている。代表の紺野真之介と、有志メンバーが手がけるオンライン美術館「HASARD」だ。「アートを日常的なものにしたい」との思いから昨年4月にサービスを開始した。

HASARDの運営費は代表の個人的な資金と協賛金でまかなわれており、作品を閲覧するユーザー、発表するアーティスト共に無料でサービスを利用できる。より多くの人へアートの門戸を開きたい、という思いが感じられる。

美術館の休館だけでなく、美術系や工学系の学校の卒業制作展も新型コロナウイルスの影響を受けており、4年間の集大成として制作した作品が展示の機会を奪われている。HASARDはそうした卒展で発表するはずだった学生の作品を一挙に募集し、学校や作品の形態を超えた「超合同卒展」としてオンライン美術館上で公開している。

一般の美術館のように、オンライン美術館でもひとつひとつの作品にキャプションが添えられている。そのキャプションに自身のTwitterやインスタグラムのアカウント情報を載せている制作者がいることも注目だ。気に入った作品があれば、制作者の他の作品を検索してすぐに閲覧することができる。

SNSを作品を発表する場として使用するアーティストも多いため、こうした作者と鑑賞者のネット上でのつながりが、アーティスト、ひいてはアートを盛り上げていく契機となるだろう。

文=河村優

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