個性が漲る、斬新なデザイン|紳士淑女の嗜み

オークリーの「DEADBOLT」と「TORQUE WRENCH」

Forbes JAPAN本誌で連載中の『紳士淑女の嗜み』。ファッションディレクターの森岡弘とベテラン編集者の小暮昌弘が「紳士淑女が持つべきアイテム」を語る。今回は3月号(1月24日発売)より、「オークリー」のアイウェアをピックアップ。


森岡 弘(以下、森岡):もはやアイウェアも着こなしの一部。自己表現のツールと言えますが、今回取り上げるのは、オークリーです。

小暮昌弘(以下、小暮):サングラスなどのアイウェアで知られていますが、アパレルやバックパックも人気のブランドです。

森岡:今回紹介するコレクションとは違いますが、私もゴルフをするときに使っています。かけ心地が本当によく、つくりもいいですね。

小暮:オークリーのサングラスは、世界中の一流アスリートに愛用されていますからね。創業されたのは1975年。ジム・ジャナードがアメリカのカリフォルニアで設立したブランドです。「オークリー」というブランド名は、彼の愛犬の名前に由来しています。最初に商品としてリリースされたのがモトクロス用のハンドグリップ。その後、ゴーグル、サングラスへとラインナップを広げ、現在はトータルで展開しています。

森岡:モトクロス用のハンドグリップから始まったとは知りませんでした。プロから支持されるほどの機能をもっていることは言うまでもありませんが、それに加えてデザイン的にも先進性をもっていることも、オークリーの特筆すべきところだと思います。

小暮:デザインは確かに未来的。今回、紹介する「TORQUE WRENCH」と「DEADBOLT」というモデルにもそれが如実に表れています。

森岡:どちらもオークリーの新しいライフスタイルを表現した「AHYRIS」コレクションからのニューモデルです。

小暮:まずは、「TORQUE WRENCH」から見てみましょうか。これは大きめのスクエアシェイプのフレームですが、フレームとテンプルを固定する円形のパーツがポイントになった、斬新なデザインが特徴ですね。

森岡:円形のパーツはテンプルから伸びていてフレームとつながっています。ひとつのデザインで全体をつなげるというコンセプトをもった構造で、伝統的なアイウエアを再定義したと言えます。このパーツはひと目でオークリーの製品だとわかるアイコン的な役割を果たしていると思います。

小暮:デザインも先進的ですが、フレームの素材も先進的。チタニウムです。とても軽量で耐食性もありますね。それでいてテンプルは上からソフトな素材で囲まれており、かけ心地もよく、柔らか。締め付けも感じません。

森岡:このかけ心地はスポーツ用のサングラス譲りだと思いますね。そういった細部への気配りは、アイウェアに対するオークリーのものづくりへの理念と歴史。美しい仕上げには、高いクラフツマンシップを感じます。
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photograph by Masahiro Okamura | text by Masahiro Kogure | fashion direction by Hiroshi Morioka | illustration by Bernd Schifferdecker | edit by Akio Takashiro

この記事は 「Forbes JAPAN 3月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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