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インスピレーションを受けやすいのはどんな人か?


では、このインスピレーションを受けやすい人は、どんな人たちか?

彼らは、インスピレーションを頻繁に受けている人とそうでない人を測るための「Inspiration Scale」なるものを開発し、インスピレーションを受ける頻度が高い人にどんな特徴があるかを調べました。

結果、インスピレーションを受けやすい人に共通する特性としてまず「経験へのオープンさ(Openness to Experience)」を挙げています。未知のことやわからないことに対する好奇心が強く、何か具体的な達成や目的がなくても動き出せる、または受け入れることができる力を備えているようです。

まさに、変化の激しい時代に必要な要素です。

次に、「創造性(Creativity)」との相関性が高いと指摘しています。実際に、インスピレーションを受けやすい人が、自己認識として自分をクリエイティブだと思うという評価が多かったこと、また、客観的にはインスピレーションを頻繁に経験する人ほど特許取得数が多かったということから実証されています。

3つめとしては、「目標達成への貢献(Facilitating progress towards goals)」です。インスピレーションを受けやすい人の方が、自分をモチベートすることができるため、目標に対する進捗度合いが、そうでない人よりも高いという研究結果が出ています

最後に「幸福(Well-Being)」です。インスピレーションを受けやすい人の方が、ある事象が起きた時のポジティブな感情が高まった、とされています。

これら4つの特徴(「経験へのオープンさ(Openness to Experience)」、「創造性(Creativity)」、「目標達成への貢献(Facilitating progress towards goals)」、「幸福(Well-Being)」)はまさに、これからの人類にとって必要な力ではないでしょうか?

インスピレーションを受けやすい環境、受けにくい環境とは?


素晴らしいことづくしのインスピレーションですが、では一体、どうすれば人はインスピレーションを受けやすくなるのか。インスパイアされやすい環境とはどんなものか?

インスピレーションと相関関係が高いものは、以下のようなものだったそうです。

「ポジティブな感情(Positive Affect)」
「吸収性(Absorption)」
「楽観性(Optimism)」
「自己決定(Self-determination)」
「内発的動機(Intrinsic Motivation)」

一方、インスピレーションと相関性が低いものは、このようなかんじです。

「競争(Competitiveness)」
「外発的動機(Extrinsic Motivation。例:報酬や罰など)」
「失敗への恐れ(Fear of Failure)」

たとえば、この環境を企業や教室に例えるとイメージがしやすいと思います。

競争心に満ちていて、少しでも相手よりもいい点数(評価)をとってやろうとしている。成功すれば、膨大な報酬をもらうことができる。失敗したら、先生や親(上司)からは見捨てられるかもしれない。そんな企業や教室です。

もう一方は、自分で選んだクラス(企業)に来ているから、ともかく楽しもうとしていて、大変なことが起きてもまぁなんとかなるかし、そこから何かを得られるかもしれないなと思っている。

ありがちな組織は前者ですが、その環境ではインスピレーションが起きにくいと研究結果は言います。

文=杉浦太一 調査協力=清水イアン 写真=shutterstock、CINRA

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