ビジネス

2020.03.12

米ツイッター、物言う株主とスピード和解 CEO解任要求かわす

ジャック・ドーシー(Amal KS/Hindustan Times via Getty Images)

米ツイッターは、米大手ヘッジファンドのエリオット・マネジメントから取締役1人を受け入れるとともに、20億ドル(約2100億円)規模の自社株買いをすることで合意した。「アクティビスト(物言う株主)」として知られるエリオットはツイッターの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のジャック・ドーシーの解任などを求めていたが、揺さぶりは短期間で収束する見通しとなった。

ツイッターの9日の発表によると、自社株買いの原資には手元現金のほか、米投資ファンド、シルバーレイクへの4%の株式売却で得られる資金を充てる。シルバーレイクからも取締役を1人受け入れる。

ドーシーは声明で「ツイッターはパブリックな会話の場となっており、その存在意義はかつてなく重要になっています。シルバーレイクによるツイッターへの投資は、私たちがやっている仕事と、今後進もうとしている道を強く支持するものです」と述べている。

ポール・シンガーが率いるエリオットは1週間ほど前、米決済大手スクエアのCEOも務めるドーシーに対して、ツイッターのトップから退くよう要求していた。今回の合意により、エリオットで米国の株主アクティビズムの責任者を務めるジェシー・コーンがツイッターの取締役に就くことになった。

コーエンは同じ声明の中で、ツイッターは「世界有数の重要な対話プラットフォームであり、世界でも指折りのイノベーティブでユニークなテクノロジー企業」だと強調。ツイッターには価値の創出で非常に大きなチャンスがあるとの判断から投資していると説明し、今後、ドーシーらと協力してツイッターの潜在力実現に貢献できるのを楽しみにしているとコメントしている。

編集=江戸伸禎

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