━━「完璧」を求めるのは、日本人女性の特徴なのでしょうか?
同調圧力が強い日本社会では、周りの評価を非常に気にしますし、自分の所属する場所で周囲に迷惑をかけないことが美徳とされます。みんな違ってみんな良い、という多様性を称賛する文化ではないため、所属する場所での「完璧」なスーパーウーマンであることを自他ともに求められ、それに疲れてしまう、という特徴があります。
「完璧」を女性に求めているのは女性自身ではなく、古い価値観を抱えたまま女性の社会活躍を期待する、社会そのものと言えそうです。
第一子出産を機に離職する女性の割合が依然として高いこと、女性のリーダーが少ないこと、子育てをしつつ働くことが簡単でない上に、キャリアにおいて目標にするモデルケースが男性と比較して非常に少ないため、自分がどれくらい頑張れば良いのかわからず、離職してしまうケースも多く見られます。
━━では、日本人女性が「成功する自信」を高めるためにはどうしたらいいのでしょうか?
自信を持つためには、環境は重要です。失敗しても、離職したとしても、またタイミングがよければ再チャレンジができるという安心感が持てれば、人は恐れることなく挑戦し、前向きに進むことができます。
今いる場所が全てではなく、他に自分が輝ける場所があると知ることができれば、それは勇気に繫がります。自分の考えていることを他の人も考えている、と感じることで、孤独な気持ちが癒されます。
日本女性が確たる自信を持つためには、勇気を持って自分の決断を実行し、それが報われることが必要です。そのためには個々人の戦いではなく、同じような悩みを持ち、それを克服して成功した、というモデルケースが多くあるコミュニティを持つことが不可欠だと信じます。
女性リーダーを増やすことももちろん重要ですが、今まさに頑張っている女性達が当事者として声をあげ、少しづつ環境を変えていくことこそがこれからの人々を勇気づけ自信を持たせることにつながるのではないかと、自らもワーキングママの私は考えます。私はリンクトインを通してリンクトインジャパンに転職しましたが、弊社のワーキングママ率は非常に高く、様々な環境の様々な人が働いており、いつも勇気をもらっています。
オンラインでも、オフラインでも、プロフェッショナルとしての自分を癒し、鼓舞するコミュニティを持つことは日本の女性が自信を持つことにつながるはずです。