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スポーツドリンクやパフォーマンス向上食品も植物由来になりつつある


ルミナ・インテリジェンス(Lumina Intelligence)の調査によれば、米国でネット販売の上位にあるタンパク質パウダーの21%は植物由来だという(2019年3月時点)。

市販される「植物由来のパフォーマンス向上食品」が急増したことで、アスリートは、植物ベースの食生活を送りやすくなり、そのライフスタイルがいっそう魅力的なものになっている。

この分野は活況を呈していて、競争も激しい。ルミナによれば、「『完璧な植物性タンパク質』というとらえどころのない理想を各ブランドが追い求め、それに伴ってイノベーション競争が起きており、現在のところ、エンドウマメ由来のタンパク質が首位につけている」という。

ヴィーガンのスポーツ選手に必要な栄養は、調理済み食品や栄養プログラムという形でも供給されている。2016年、アメフト選手のトム・ブレイディ(Tom Brady)は、ヴィーガン向けの食品宅配サービス「パープル・キャロット(Purple Carrot)」とタッグを組み、パフォーマンス向上のための肉・乳製品不使用食事プラン「TB12」を開発した。

植物ベースは持久力を高め、心臓の健康を向上させる


「持久力系スポーツにおける心血管の安全性とパフォーマンスに関する植物ベースの食事の影響」と題された2019年の調査では、動脈内にプラークと呼ばれる塊ができるアテローム性動脈硬化や、心臓に流れ込む血液量が減少する心筋障害などの、持久力系スポーツのアスリートで上昇する心血管系リスクが、乳製品を摂らない植物ベースの食生活によって緩和される可能性があると報告されている。

「責任ある医療のための医師委員会」の研究者も、ヴィーガン食は心血管系の健康を増進し、血圧を低下させ、コレステロールと体重を減らすため、アスリートのパフォーマンスが向上する可能性があると主張している。

植物ベースの食生活は、回復を促進する


「世界最強の男」とも称されるアルメニア系ドイツ人の元ボディビルダー、パトリック・バブーミアン(Patrik Baboumian)は、ボディビルディングで成功できたのはヴィーガンのライフスタイルのおかげだと考えている。「回復までの時間がずっと短くなったので、トレーニングできる時間が増えた」とバブーミアンは話している。

ハーバード大学医学大学院の研究で得られた証拠では、植物の抗酸化特性と抗炎症特性には、回復時間の短縮、遅発性筋肉痛の減少、関節痛の緩和といった効果があり、怪我の治癒を早めるはたらきもあることが示されている。

植物ベースの食事には、血液粘度を改善する効果もあり、これにより全身に酸素がいきわたりやすくなり、回復が早くなるという。そうした諸々の要因が、選手寿命を長くする可能性もある。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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