米国の各州で大規模イベントの開催中止や延期が相次ぐなか、ロサンゼルス当局の今回の決定は非常に興味深い。
ロサンゼルス郡の保健当局は声明で、イベントの参加者らに対し、互いに一定の距離をとることを求めた。当局はこの基準を守ることで、感染拡大を予防できると考えている。
マラソンの観客たちは現地で、家族や友人以外の見知らぬ人物と、最低6フィートの間隔を置くことを推奨されている。また、観戦にあたっては手洗いを頻繁に行うか、消毒液で手指を殺菌し、握手やボトル入り飲料のシェアを行わないよう求められている。
さらに、体調が思わしくない人はランナーを含め、自宅で過ごすよう命じられた。フォーブスは当局にコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。
ロサンゼルス郡の公衆衛生部門主任のBarbara Ferrerは「現時点では、LAマラソンなどの大規模イベントの中止は求めていない。ただし、参加する人々には新型コロナウイルスを含む感染症に対する、十分な警戒を求めたい。体調が思わしくない人は自宅にとどまり、頻繁に手を洗うことを求める」と述べた。
感染拡大が続く中、各種のイベントの主催者らは対応に苦慮している。従業員らに対し、ミーティングの際に握手を避けるよう求めた企業も多い。フェイスブックやグーグルなどは、既に大規模なカンファレンスの中止を決定した。
カリフォルニア州では先日、同州としては初の新型コロナウイルスによる死者が確認され、3月4日に非常事態宣言を行った。米国での感染者は5日時点で230人にのぼり、11人が死亡したとされる。保健当局者らは、検査が進むにつれ、感染者数がさらに増加すると予測している。