ヘルステック分野に注力するグーグル、米国民の救世主となるか

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広がりを見せるテック系企業の健康関連事業


アルファベットは、Google Healthとは別に、健康に関連した「Other Bets(その他投資)」事業を数多く抱えている。その1つがライフサイエンス企業のベリリー(Verily)だ。また、医療機器メーカーのデクスコム(Dexcom)は、アップルとグーグルの両方と手を結び、糖尿病関連市場を揺るがしている。

グーグルの生命科学部門から独立したベリリーも、このセクターでの存在感を増そうと、デクスコムと共同で、血糖値を常時モニターする新たなハードウェアを開発している。一方、アップルもデクスコムと組んで、同社の「Apple Watch」や「iPhone」向けのツールを構築している。これは、糖尿病関連デバイスとの連携で、より容易なモニタリングを可能にするものだ。

また、アマゾンは人気の音声アシスタント「アレクサ(Alexa)」を搭載した自社製品を用いて、糖尿病患者が対話形式で血糖値をチェックできる仕組みを計画中だ。

プライバシーへの懸念も


グーグルは、ヘルスケア分野に関心を寄せる理由について、人々の生活を広く改善する理想のためだと主張している。グーグルのヘルスケア関連部門は、同社の広告ビジネスとは直接の結びつきはないが、Google Healthによる診療記録へのアクセスをめぐっては、これまでも何度か重大な警告が発せられている。

現在も、グーグルと、全米第2位の医療サービス会社アセンション(Ascension)が患者のデータを適切に保護しているかをめぐって、米連邦政府が捜査を行なっている最中だ。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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