ビジネス

2020.03.06

ブロックチェーンの世界実装を担う

NOW代表取締役(共同代表)の梶谷亮介とCryptoeconomics Lab代表取締役の片岡拓


梶谷:片岡さんが起業家として優れているところは、意志の強さ、行動力、地頭力の3つでしょうか。世界を獲るという目線の高さとそれを実現する手を打っている。例えば、「昨日、トルコにいたんですよ」ということもザラにある。

片岡:世界を見据えることを意識しています。「日本で成功したモデルを世界へ」という定石ではなく、私たちが思い描いているのは、最初から世界です。梶谷さんからのアドバイスで大きかったのは、それを実現するための資本政策や資金調達に対する考え方など、世界を見据えるうえで、選択肢や視野を広げることの重要性を改めて気づかされたこと。

今後は、世界的な潮流として重要度が増している、ブロックチェーンの取引処理を向上させる「レイヤー2」のなかで、しっかりと世界でポジションを取りたい。現在も売り上げの半分以上は海外ですが、しっかりと世界で技術的に認められ、その後は「ブロックチェーン業界のAWS」ではないですが、私たちのプラットフォーム上で、たくさんの企業がアプリケーションをつくってもらいたいですね。そして、ウェブの基盤プロトコルであるTCP/IPのように社会実装していきたい。

梶谷:今後期待していることは、自分の信念を貫いて、ビジョンを実現してほしい、小さくまとまってほしくない、だけですね(笑)。


かじたに・りょうすけ◎NOW代表取締役(共同代表)。1977年生まれ。みずほ証券におけるIPOを中心とした投資銀行業務、新生企業投資でのベンチャー企業の投資育成を経て、2017年にCAMPFIRE代表取締役・家入一真とともにNOWを設立。IT系スタートアップを中心に、多くの投資育成やIPO支援実績を有する。主な投資先は、カクテルメイク、CLUE、10X、yutoriなど。

かたおか・たく◎Cryptoeconomics Lab代表取締役。1992年生まれ。2015年慶應義塾大学商学部卒。13年無店舗ネット型賃貸仲介の会社を起業、15年株式会社リブセンスが事業を吸収。16年、インドネシア・ジャカルタに移住し、WAKIJapanese BBQ Dining を起ち上げる。18年、株式会社Cryptoeconomics Labを創業、代表取締役に就任。

文=山本智之 写真=平岩 享

この記事は 「Forbes JAPAN 2月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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