経済・社会

2020.03.04 17:00

FB広告に64億円を投じても苦戦中のマイケル・ブルームバーグ

Photo by Joe Raedle/Getty Images

Photo by Joe Raedle/Getty Images

2020年米大統領選で民主党の公認指名獲得を目指す元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグは、過去90日間で6000万ドル(約64億円)以上をフェイスブック広告に支払っている。
advertisement

3月3日に実施されたスーパーチューズデーの開票が進むなか、バーニー・サンダースとジョー・バイデン前副大統領がトップを争う展開となっている。ブルームバーグが勝利する見通しとなったのは、米領サモアのみだ。

しかし、ブルームバーグがサモア向けのフェイスブック広告に支払った金額は、わずか1651ドルだった。3日の午後8時(米国東部時間)の段階で、彼の得票率はノースキャロライナ州やヴァーモント州、バージニア州において、代議員獲得に必要な15%に届いていない。これらの3州でブルームバーグは約560万ドルをフェイスブック広告に注いでいた。

一方で、スーパーチューズデーの大票田とされるカリフォルニア州とテキサス州の2州では、それぞれ760万ドルと620万ドルを投じていた。
advertisement

ブルームバーグはインスタグラムのインフルエンサーにも巨額の費用を支払っており、対立候補のエリザベス・ウォーレンから「金の力で大統領になろうとしている」と批判された。

民主党の指名獲得レースからは既に、元サウスベンド市長のピート・ブティジェッジやエイミー・クロブシャーらが離脱し、バイデンの支持にまわった。一部からはブルームバーグも撤退するとの観測もあがっている。

ブルームバーグが選挙広告に支払った費用の総額は、5億2800万ドルに達している。NBCニュースは3日、ブルームバーグが今後、自身の選挙戦を見直す方針であると伝えた。

公共ラジオNPRによると、ブルームバーグが選挙キャンペーンに投じた費用は、米国史上最高額に達したという。彼は民主党指名争いで、最初の4州の予備選・党員集会への参加を見合わせ、14州の予備選などが集中する3日のスーパーチューズデーから本格参戦するという斬新な戦略をとった。

ブルームバーグはフェイスブックだけでなく、2月にはインスタグラムで広告キャンペーンを立ち上げており、約30のアカウントに100万ドルから150万ドル程度を支払ったとされる。彼は総額10億ドルを投じて、トランプから大統領の座をもぎとると宣言した。

ブルームバーグの保有資産をフォーブスは620億ドルと試算している。

編集=上田裕資

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事