ビジネス

2020.03.08 18:00

オフィスをときめかせる色彩の魔法


カルヴィネンによると、現代の職場ではベージュやライトグレーといった中間色が引き続き重要な役割を担うとみられるものの、昨年は緑の人気が急に高まった。同社の法人顧客からは、エメラルドグリーンのブースの注文が大幅に増えたのだという。

「緑はある程度の覚醒をもたらすと言われていて、そうした理由から医療施設で採用されることも多いようです」。カルヴィネンは、「エコ」を連想させるも緑ブームの背景にあるとみている。

カルヴィネンは、成功したオフィスデザインは、その企業とデザイナー、メーカーの協力によって成り立つと言う。その成功の鍵を握る要素が色だ。

オフィスデザインでは、まずそのスペースのためのデザインの目標を立て、それをデザイナーによるプラン、製品の仕様に落とし込んでいく。「できあがったものに私たち自身が驚かされることもあります」とカルヴィネンは話す。

「例えば、保守的な企業がピグレットピンクやレモンイエローのブースを取り入れたとすれば、それはその企業が現代的なオフィス刷新に合わせて変わろうとする姿勢の表れであり、その刷新は会社の士気を目に見えて高めるでしょう」

ドイツのコリアーズ・フランクフルトはそうした企業の一つだ。同社は昨年、ライトグレーと白が基調だったオフィスに赤や青、黄色といった原色のブースを導入した。「人は時に色を恐れますが、色は部屋の雰囲気をがらりと変え、たちまちより魅力的な場所にすることもできます」と同社のアソシエートディレクター、ニーナ・ブロイヤーは言う。

「さまざまな色に囲まれるというのは、気持ちの良いものでした。(中略)私たちのオフィスは、成功した生産的な職場環境の絶好の例でしょう」

編集=木内涼子

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