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米国のフィンテック業界で最注目の存在といえるのが、手数料無料の株取引アプリの「ロビンフッド(Robinhood)」だ。昨年12月にアカウント開設数が1000万件を突破したロビンフッドは3月2日、システム障害に襲われサービスを一時的に停止した。

障害の発生は同社にとって最悪のタイミングだった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、株式市場は2月末に急落に襲われたが、3月2日の相場は急回復を遂げ、取引を急ぐユーザーが殺到していたのだ。

ロビンフッドによるとシステムの停止により、プラットフォーム上の全ての機能が利用できなくなったという。「ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありません」と同社はツイッターで謝罪した。

顧客らもツイッター上に、停止の告知やブラックアウトした画面のスクリーンショットを投稿し、不満を述べた。一部のユーザーはロビンフッドを告訴すると述べ、法律の専門家にアドバイスを求めると宣言した顧客も居た。

背景には、その前週に大きく値を下げた株式市場が急回復を遂げていたことがあげられる。3月2日に米国の全ての株価指標は上昇していたが、ロビンフッドの顧客らはそのチャンスに乗り遅れてしまったのだ。

ロビンフッドの障害発生の前週には、フィデリティ証券やチャールズ・シュワブのサイトも、システム障害を起こしていた。

2013年4月に始動したロビンフッドは、株の売買サービスを無料で提供し、特にミレニアル世代から強力な支持を獲得した。しかし、今回のようなシステム障害の発生は、同社の信頼性を著しく損なうことにつながる。若い利用者の多くは、2008年から2009年の金融危機を体験しておらず、これほどボラティリティの高い相場に直面するのは初めてだ。

ロビンフッドは昨年もシステムトラブルを起こしており、11月にはバグにより一部の顧客が無限の借り入れを行える状態に陥った。

さらに、2018年に同社は当座預金と普通預金の両方に3%の金利を提供すると発表したが、当局の指導を受けてこれを撤回し、現在の金利は1.8%となっている。しかし、ロビンフッドは競合の株式取引サービス「イートレード(E*Trade)」以上の顧客を獲得し、企業価値は76億ドル(約8270億円)に達している。

編集=上田裕資

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