テクノロジー

2020.03.03 06:30

スペースX、NASAの小惑星探査船打ち上げを130億円で受注

Photo by Joe Raedle/Getty Images

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NASAは火星と木星の間の小惑星帯にある小惑星「プシケ(Psyche)」を調査するため、プシケ宇宙船を2022年7月に打ち上げるとアナウンスした。

このミッションを担うのがスペースXの「ファルコンヘビー」ロケットで、打ち上げ費用は1億1700万ドル(約127億円)という。

NASAは2018年にスペースXの「ファルコン9」ロケットで、惑星探査衛星TESSを打ち上げており、プシケ宇宙船の打ち上げで初めてファルコンヘビーを活用する。2022年の打ち上げは、ケープカナベラルの39A発射台から実施される予定で、火星や土星の衛星ヤヌスの大気を観測するEscaPADEも積載する。

プシケは、鉄のコアがむき出しになったままの非常に珍しい小惑星だと考えられており、太陽系の初期の形成プロセスを理解するうえで重要な知見が得られそうだ。

プシケ宇宙船は3年以上をかけて隕石の軌道にたどり着き、2026年1月には直径250キロに及ぶ隕石の形成過程を探るデータが得られる見通しだ。プシケのコアは地球のコアと似ている可能性がある。

ファルコンヘビーロケットが前回、打ち上げに用いられたのは2019年6月の米国空軍のミッションで、その際にもNASAの実験器具を積載していた。

スペースXは2021年から2025年にかけて、年間で最大10回のファルコンヘビーの打ち上げを目指している。NASAはスペースXが開発中の、超大型ロケット「スターシップ」にも関心を示している。イーロン・マスクによると、スターシップは、スペースXが運用する既存の全てのロケットと宇宙船を完全に置き換えるものになるという。

編集=上田裕資

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