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2020.03.03 07:30

ディズニーが模索する、植物由来食品の可能性

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ウォルト・ディズニーが、いまから65年前にカリフォルニア州アナハイムに開園した最初のテーマパークと、それに続いてオープンした世界各地のディズニーランドからなる帝国。その原点は、新しいテクノロジーとアミューズメント、エンターテインメントの可能性を探ることだった。

そこにはもちろん、提供されるフードも含まれている。

フードは常に、ディズニーランドの一端を担ってきた。そしてディズニーは2020年2月25日、植物由来食品の可能性をより広く模索すべく、インポッシブル・フーズ(Impossible Foods)と提携することを発表した。インポッシブル・フーズ製の「インポッシブル・バーガー」が、ディズニーが運営するテーマパークやリゾート、クルーズ船で推奨される植物由来バーガーとして指定されたのだ。

ディズニーランド・リゾートの料理ディレクターでシェフのジョン・ステイト(John State)は、以下のように語った。「(ディズニーとインポッシブル・フーズは)この度、正式な提携契約に署名した。とはいえ、インポッシブル・フーズとはしばらく前から協力してきており、多くの創作料理を生み出している。ディズニーを訪れるお客様は今後、メニューでインポッシブルの名前を目にするようになるだろう」

ディズニーは2019年秋ごろから、植物由来食品の提供に力を入れ始め、フロリダ州にあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートで新しいメニューを導入した。2020年春には、アナハイムにあるディズニーランド・パークでも、同様の料理提供を開始する予定だ。

2019年秋以降、ディズニーのリゾートやテーマパークで提供される植物由来の食材を使用したメニューは400種類に増えている。同社はまた、植物由来食品であることを示す「葉っぱのアイコン」を新たに考案した。

こうした動きは、来場者からの要望に応じたものだ。多くの来場者はさまざまな理由から植物由来の食品を試しており、新たに導入したメニューは人気を博している。

「お客様だけでなく、働いているキャストからも、植物ベースのメニューを増やしてほしいという意見が上っていた」とステイトは語る。

インポッシブル・フーズにとっては、大手外食企業との提携がまたひとつ成功したかたちだ。同社は2018年、ファストフードチェーンのホワイト・キャッスル(White Castle)で、新メニュー「インポッシブル・スライダー」を販売開始し、注目を集めた。2019年には、バーガーキング(Burger King)で「インポッシブル・ワッパー」も発売を始めている。

ディズニーとインポッシブル・フーズは、しばらく前から水面下で協力し、植物由来の新メニュー開発に取り組んできたが、これからは、メニューにインポッシブル・フーズの名前が表記されるようになる。

レストランのメニューに食材のブランド名が明記されるのは普通とは言えないが、多くのレストランは例外を設けている。有名な植物由来食品ブランドを売り込むことには価値があると考えているのだ。

インポッシブル・フーズと競合する「ビヨンド・ミート(Beyond Meat)」も、ほかの飲食店のメニューでよく目にする名前だ。大手ドーナツ店ダンキン(Dunkin’)は、ビヨンド・ソーセージを使用した朝食サンドイッチを提供している。ファストフードチェーンのカールスジュニア(Carl’s Jr.)も、ビヨンド・ミートを使ったオリジナルバーガーをメニューに載せている。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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