外食産業で注目すべき提携としては、植物由来の卵を製造する「ジャスト(JUST)」が、企業や学校向けケータリング企業ソデクソ(Sodexo)に製品を供給しているケースもある。
インポッシブル・フーズは2019年、ビヨンド・ミートやジャストなどの植物由来食品メーカーに続くかたちで小売り分野に参入したが、それより先に、外食産業で足がかりを築いていた。また、インポッシブル・フーズは食料品小売業に参入しながらも、外食産業で確固たる成長を続けていると、同社プレジデントのデニス・ウッドサイド(Dennis Woodside)は話す。
「シェフやレストラン経営者は、何か新しいものを試そうとする消費者のオープンな姿勢に対して責任を持っていると私たちは考えている。よって、今後も外食産業を重視していくつもりだ。ディズニーとの提携がとりわけ喜ばしいのは、来場者がディズニーパークにいるあいだ、特有の姿勢をもって食事を楽しもうと考えているからだ」
インポッシブル・バーガーは、ディズニー以外のテーマパークや、ディズニー内のほかのメニューでも提供されているが、メニューにブランド名が表記されるのは大きなメリットだとウッドサイドは語った。
「ディズニーパークやクルーズ船のなかで私たちのブランド名が目にできるようになるのは、会社や商品、さらには環境に対する私たちの使命について認識を深めてもらううえで、きわめてプラスになると確信している」
2月28日には「ディズニー・カリフォルニア・フード&ワイン・フェスティバル(Disney California Food & Wine Festival)」で、今回の提携を受けた植物由来食材の新メニュー3種が初お目見えする。「Impossible Cheeseburger Mac & Cheese」と「Impossible Meatball Submarine」、そして、「Petite Impossible Burger」の3つだ。
ディズニーのステイトによると、同社のシェフたちと、インポッシブル・フーズのチームは、一層の工夫を凝らして植物由来メニューを開発していきたいという情熱を分かち合っているという。
インポッシブル・フーズのチームは以前、生産的なパートナーシップの可能性をにおわせる兆候を少なくともひとつ、ディズニーで目にしていたと、ウッドサイドは明かす。
「ディズニーパークを訪れたときに私たちは、ウォルト・ディズニーの優れた名言が書かれたTシャルを見かけた。それは、『不可能な(インポッシブルな)ことに取り組むのは楽しい』という言葉だった。インポッシブル・フーズとディズニーは手を結ぶべきだという、よい前触れのように思えた」