ONE OK ROCKが生む熱狂、ライブで見えた彼らの真価とは?

ONE OK ROCKボーカルのTaka Photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

ONE OK ROCKボーカルのTaka Photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

覚えているだろうか。冬には珍しいくらいの大雨に見舞われた1月28日。その翌日、見事快晴となった日に日本を代表する規模で活躍するバンドONE OK ROCKはおよそ6年ぶりに代々木第一体育館に立っていた。国内ツアー最終公演となるこの日。つめかけた約1万2000人の熱気には凄まじいものがあった。その様子をONE OK ROCKのライブ初体験となる筆者がONE OK ROCKを知らなかった人たちに向けて書いてみたいと思う。
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入り口付近にはツアーグッズ。ライブを通じて顔見知りになったであろう10代の男女が買ったばかりのTシャツに着替え写真大会に興じている。背中にはツアーとアルバムのタイトルでもある『EYE OF THE STORM』の文字が浮かぶ。海外ツアーをこれまでに47本終え、国内で16箇所をかけ回った彼らがボーカル・Takaの地元でもある東京に帰ってくる。完全なるホームグラウンドでのライブ。そうしたこともあってかファン達が明らかに高揚しているのがわかる。それにしてもTVの音楽番組にも出ずに、長きにわたってここまでのファンダムを獲得したONE OK ROCKとは、一体何者なのだろうか。


世界を相手にするロックバンドになるまでの闘い


ONE OK ROCKは現在海外でも楽曲制作を行い、世界規模でツアーを展開し活動するロックバンドだ。

思えばこうしたポジションを獲得するまでの彼らの道のりは決して順風満帆ではなかった。実は過去のインタビューでは、ボーカルのTakaはこんな風に語っていた。
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『僕らがバンドをやり始めたときは、ライブハウスなのにハイヒール履いて、コートを着て、メイクして最善列にいる子たちが当時はたくさんいて。僕らはその状況を本当に変えたかった。僕らはロックバンドなんだ、アイドルじゃない』(Quick Japan VOL,130)。

それからバンドとしての力量とスキルを全国各地のツアーを経て底上げてしていくが、メジャーから3枚目のアルバム『感情エフェクト』を出し、全国を回るさなか、ギターメンバーの脱退もあって一度は活動休止に追い込まれる。しかし彼らはバンドとして難しい局面に立たされるときほど、力を発揮する。

2010年に休止後初の新体制で発売した4枚目のシングル『完全感覚Dreamer』で初のオリコンシングルチャートTOP10入りを果たす。同年11月には初の日本武道館を成功させ、2012年には初の海外ツアーにも挑んだ。そう、足を止めることなく全身全霊をかけて成長をしてきた。


Photo by Rui Hashimoto(SOUND SHOOTER)

2013年6枚目のアルバム『人生x僕=』を発売する頃には初のアリーナツアーを6会場11公演で成功。11万人を動員させるまでの国内のロックバンドとして名実ともに地位を獲得するも彼らは歩みを止めることなく、それから同じ年の秋にはヨーロッパ・アジア11カ国12箇所のツアーを回るまでになっていた。

常に歩みを止めることなく、飽くなき挑戦を続ける中で、日本のファン、世界のファンに自分たちのスタンスをSNSやライブのMCを通じて、怠ることなく話を続けてきた。そうして開催された、今回Forbes JAPANが初の取材となる凱旋公演でもその片鱗を目撃することになる。
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文=冨手公嘉

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