その同調は意味がある? 不要な集団思考を避ける3つのコツ

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私たちの中には、周りに溶け込もうとする人がいる。人は波風を立てるのを嫌い、居心地の良い環境にいるのが楽だからだ。

集団思考とは、特定の結果を求めていることや調和を重んじていることを理由とし、他者に合わせた決断を下すことを指す。集団思考は仕事や自宅、政治など、さまざまな場面で起きるものだ。しかし、周囲に合わせることで意図しない、あるいは悲惨な結果さえもたらされることがある。

集団思考を避け、自立して考えるスキルを身に付ければ、人は自立心を持つあなたに対してより強い尊敬の気持ちを持つようになる。ここでは、集団思考を避ける3つのコツを紹介する。

1. あえて反対意見を述べる


質問をすること。質問されると、人は新たな情報について考えるようになり、より思慮に富んだ建設的な決断が導かれる。

例えば、ボランティア組織がチームメンバーの絆を深める機会としてホテルでの交流イベントを企画しているとしよう。あなたが調べたところ、ホテルは事務所から5時間の場所にあり、部屋や活動料金は高額だ。あなたはイベントに関心があり出席する余裕もあるが、一部のメンバーは出席できないかもしれないという懸念を抱いた。

この場合、イベント企画委員会に「これはとても良さそうだが、ホテルはかなり遠いようだ。若いメンバーがホテルに泊まる予算を持っていない場合はどうなるのか?」と尋ねよう。企画の責任者はこの点について考えてもいないかもしれないし、委員会のメンバーはただリーダーに合わせているだけかもしれない。

独立した思考者としてあなたがすべきことは、見逃しているかもしれないことについて他者に考えさせることだ。権力がある地位に就いている人が相手の場合、威嚇的ではなくそつのない方法で反対意見を唱えることができる。人はあなたのおかげでより良い決断を下せることに気づき、あなたの考えを評価するようになるだろう。

2. いつもの結論に疑問を呈する


集団思考は新鮮味のないアイデアを生みかねない。習慣的なものは居心地が良いもので、人は安心できる状況を求めるからだ。あなたが適度に懐疑的な態度を示せば、他の人は安全地帯を出て新たな可能性を認識するようになるかもしれない。

例えば、プロジェクトで使う業者を同僚との会議で決めるとしよう。同僚は、会社が過去10年以上頻繁に使ってきた複数の業者に焦点を絞っている。このプロジェクトでは、過去に使っていた業者と協業するのが安心だというのが同僚の主張だ。
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翻訳・編集=出田静

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