ビジネス

2020.03.02

ウーバーが新たな収益源として模索の「車体広告」の現状

Photo by Keith Bedford/Getty Images

ウーバーが外部企業と提携し、車両の屋根にデジタルサイネージ広告を表示する取り組みをアナウンスした。ウーバは広告を新たな収益源にできるかもしれない。

新たな広告サービス「Uber OOH Powered by Adomni」は、3月からアトランタやダラス、フェニックスの3都市の1000台の車両から始動するという。ウーバーと屋外広告企業Adomniは、専用のサイトでプロジェクトの概略を公開した。ウーバーは以前から、類似した取り組みを外部企業と進めてきた。

車両広告を手がけるスタートアップFireflyは昨年春、累計3000万ドル(約32億円)を既存出資元のNFXに加え、GV(旧グーグルベンチャーズ)の主導で調達し、ウーバーやリフトなどニューヨークで事業を行う配車企業に提供すると発表していた。

Fireflyは昨年6月にニューヨークで事業を立ち上げ、ドライバーに副収入をもたらすビジネスをロサンゼルスなどの5都市に拡大した。しかし、規制当局は彼らの広告が周囲のドライバーのわき見運転につながる可能性を危惧している。

さらに、広告関連メディアAdWeekは、2018年7月からウーバーに車内の置き菓子サービスを独占的に提供中のCargo Systems が、これらの企業とは別の契約で広告ディスプレイを提供する準備を進めていると述べていた。

一方で、The Vergeの記者によると、Cargoはウーバー車内での置き菓子サービスを中止し、今後は広告ディスプレイのみに注力していくという。Cargoはまた、ウーバーの競合である伝統的なタクシー企業にも、広告サービスを提供する見通しという。

GizmodoのMatt Novak記者も、The Vergeの見方に賛成だ。Novakによると、ウーバーはそもそも、車両広告ビジネスの立ち上げが遅すぎたという。

編集=上田裕資

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