「サービスとしてのロボティクス」で急成長のReady Roboticsの野望

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サービスとしてのロボティクス


しかし、2030年までにロボティクス市場は5210億ドル規模に拡大し、RaaS はその30%を占めるようになると予想されている。

「RaaSはまだ黎明期にある。Kukaやファナックなどのメーカーは独自のコントロール・プラットフォームを提供しているため、異なるメーカーの製品との相互運用性がない。Ready Roboticsは、全メーカー共通のプラットフォームを提供しようとしている」とWhittonは話す。

Ready Roboticsの事業モデルは、Guerinの博士課程における研究から生まれた。「私は、利便性を追求したいと思っていた」と彼は話す。大学からスピンアウトしたスタートアップの多くがそうであるように、Ready Roboticsもジョンズ・ホプキンス大学が株主となっている。

GibbsとGuerinは、低コストのロボティクスとソフトウェアが登場することで、これまで費用が高すぎて自動化を図れなかった工場でもロボティクスの導入が可能になると考えている。マッキンゼーのレポートによると、重工業をはじめとするメーカーの88%が、自動化向けの予算を拡大しているか、ロボティクスの導入を検討しているという。

「企業は、コンピュータビジョンや機械学習に多額の投資をしているが、大きな成果が上がったケースは少ない」と今回のラウンドを主導したCanaanのRayfe Gaspar-Asaokaは話した。

Canaanは、Ready Robotics以外にも小売り向けロボティクス企業である「Berkshire Grey」に出資している。Berkshire Greyは、1月にソフトバンクやKhosla Venturesなどから2億6300万ドルを調達していた。

編集=上田裕資

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