同社が目指すのは、あらゆるメーカーの産業用ロボットを簡単に操作できるOSを提供することだ。
オハイオ州コロンバス本拠のReady Roboticsは2月25日、Canaanが主導したラウンドで2300万ドル(約25億円)を調達したと発表した。Ready Roboticsの顧客には、Stanley Black & DeckerやSmith+Nephewなどの大手メーカーをはじめ、従来は自動化が困難だった小規模メーカーも含まれる。
Ready Roboticsは、今回のラウンドを含めて累計4200万ドルを調達している。ピッチブックによると、同社の評価額は7000万ドル達し、前回ラウンドの3250万ドルから大幅に増えた。
「米国では、多くの工場がロボットの導入を希望しているが、製造業に従事しているロボティクスのエンジニアは3万2000人に過ぎない。自動化により競争力を強化したい工場にとって、こうした現状は大きな問題となっている」とReady RoboticsのCEOを務める37歳のGibbsは語った。
Ready RoboticsのOS「Forge O/S」は、あらゆるメーカーのロボットに対応しており、ロボティクスやコーディングの知識がない従業員でも、用途に応じてロボットをプログラムすることができる。
また、複数のメーカーのロボットを使い分けている工場では、Forge O/Sを導入することで1つのダッシュボードで運用することが可能になる。
「Forge O/Sは、複雑なバックエンド業務を改善し、あらゆる種類のロボットアームを運用できる初めてのオペレーティングシステムだ」と現在35歳のGuerinは述べた。Forge O/Sは、年間1万ドルから導入することができ、ロボットや工場の数に応じて費用が変動する。
ABI Researchのアナリスト、Rian Whittonによると、ロボティクス業界の市場規模が500億ドルであるのに対し、RaaS(ロボティクス・アズ・ア・サービス)の市場規模は、関連ソフトウェアを含めても10億ドルに満たないという。