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Photo by Drew Angerer/Getty Images

ヴァージン・グループ会長のリチャード・ブランソンが設立した、宇宙旅行企業「ヴァージン・ギャラクティック」は昨年10月にニューヨーク証券取引所に上場以来、株価を約3倍に伸ばしていた。

しかし、2月25日の取引を34.04ドルで終えた同社の株価は、決算発表を受けて翌日には6%以上の下落となった。

ヴァージン・ギャラクティックの2019年第4四半期の売上は、52万9000ドルで、第3四半期の83万2000ドルを下回った。アナリストらは約75万ドルの売上を予想していた。同社の2019年通期の売上は378万ドルで、EBITDAベースで5500万ドル(約60億円)の損失を計上した。

ヴァージン・ギャラクティックはまだ、商用打ち上げを開始していないが、テスト打ち上げで外部企業のペイロードを宇宙空間に運ぶことや、エンジニアリングサービスの提供で売上をあげている。

同社CEOのGeorge Whitesidesはプレスリリースで、第1回の有人宇宙飛行に向けた取り組みが順調に進んでいるとアピールした。

2004年創業のヴァージン・ギャラクティックは、2018年12月から複数回のテスト打ち上げを成功させてきた。同社は年間500人の観光客を一人あたり25万ドルの料金で、宇宙へ送る計画を立てており、既に600人からの予約を受け付けた。同社の宇宙旅行プログラムでは90分間のフライトで、3~4分間の無重力体験ができるという。顧客らが払ったデポジット金の合計は8000万ドル程度とされている。

正式な予約受け付けは2018年12月で終了したが、同社は先日から「One Small Step」と題したプログラムを始動し、追加の予約を一人あたり1000ドルのデポジット金と共に受け付けると宣言した。

ヴァージン・ギャラクティックが現状の株価水準を維持するためには、可能な限り早期に宇宙への旅を実現し、新規のチケットから売上を生み出すことが必須となる。

モルガン・スタンレーは2月13日に公開した資料で、ヴァージン・ギャラクティックが年内には宇宙旅行を実施する見通しであると述べ、今後の2〜4年以内に同社がこの分野で主要なポジションを獲得すると分析した。

投資家らがもう一つ注目を注ぐのが、ヴァージン・ギャラクティックが目指す超音速の旅客機の実現だ。Whitesidesは同社の長期的なゴールの1つが、超音速旅客飛行であると決算発表の場で宣言した。

ヴァージン・ギャラクティックは現在、宇宙旅行向けの機体の準備を進めており、2023年までに5つの宇宙船を製造すると述べた。Whitesidesは、今年後半に商用飛行を開始し、2021年には収益化を加速させると語った。

編集=上田裕資

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