キャリア・教育

2020.03.02 07:00

副業と転職が当たり前の時代において、企業は採用にどう向き合うべきか?

HERPの庄田一郎とYOUTRUSTの岩崎由夏


庄田:たしかにSNS感が強くなっていっている気がします。なぜ、方向性を少し変えていったんですか?
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岩崎:副業にはさまざまな案件があるなか、より難易度の高いものについては信頼関係をベースにメンバーのアサインも含めて動くのではないかと思い、SNSという形を目指すことにしました。例えば事業戦略立案のような、経営上の重要度が高く難易度も高い業務に関して、経歴上優秀そうだけれども全く知らない方にお願いできたとしても、アウトプットのイメージが揃うかどうかという点で不安を感じる方が少なくないと思います。しかし、前職時代に近い立場でその仕事ぶりを把握できていたり、信頼している方が「あの人はすごいよ」とオススメしてくれた方になら安心して依頼ができる。そのような感覚なのだと思っています。

そして、副業だけでなく転職市場も見据えています。転職市場においてすでにさまざまな特徴や特性を持つサービスが多くある中で、他の媒体にはまだいない優秀な潜在層を獲るためにも副業かつSNSというサービスにしています。今すぐ転職、今すぐ副業じゃなくていい。ユーザーは気軽に登録することができて、なおかつ受け身のスタンスでOKというようなサービス環境にしておく。ただ、日頃からSNSとしてアクセスはしてくれるので何か案件がきたら手伝える状態にはあるという風に。これまでにないデータベースをつくって、転職市場においても価値を発揮していきたいです。

実際、現在のアクティブ率は20%くらいで、これはLinkedInのグローバル版と同じくらいの水準です。採用媒体の多くは約3〜5%であり、アクティブ率の高さはYOUTRUSTの特徴の1つとなっています。。採用媒体は転職意欲が高まった時にしか原則使わないものですが、YOUTRUSTはSNSなので、「友だち申請が届きました」「友だちが投稿しました」という通知をフックに定期的にユーザーがログインしてくれている。“SNS×副業・転職”が私たちの勝ち筋かなと思います。
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庄田:いま副業マーケットもそうですし、HRテックもそうですが、ベンダー側にだけ盛り上がりが偏っているように思います。日々新しいサービスが生まれていますが、本来全力で注力すべきなのは候補者と企業の成功体験をつくって、成果を生み出すこと。なので、今年は候補者と企業のWin-Winをつくることで成功体験を増やします。

そして、きちんと取り組めば成果が出るということを証明することで、日本で起きている良い動きの流れがストップすることなく続くようサポートする。そうすることで僕たちのプロダクトもより進化していけるのではないかなと考えています。岩崎さんとYOUTRUSTからも刺激を受けながら、今後も「HERP Hire」および「HERP Nurture」としてプロダクト開発・運営に尽力していこうと思います。

構成=新國翔大 写真=小田駿一

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