アチーバーズは昨年の報告書で、積極的に仕事に取り組んでいる従業員はわずか21%であり、65%は惰性で現職にとどまっていると結論づけていた。これは企業各社にとって良いニュースではなかったが、企業がこのデータを使って従業員のエンゲージメントを高める戦略を取れば、まだ解決可能な問題だった。
しかし、失業率が昨年から低い水準を維持し、採用が売り手市場となっていることから、エンゲージメントの低い従業員は、もっと自分の貢献が認められて評価されるような職場に移るチャンスだと考えるかもしれない。
アチーバーズのバネッサ・ブラングウィン最高顧客責任者(CCO)はこう述べている。「アンケート調査に応じた労働者の3分の2近く(64%)が今年転職するつもりだと認め、3分の1近く(30%)は自分の価値が軽視され、評価されていないと感じると答えており、企業は今、内省すべきだ。企業はどのようにすれば、職場の文化を改善し、従業員が大切にされていることを真の意味で示せるだろう?」
この問いはまっとうなものだ。管理職の多くが常に苦労していることとして、部下に一貫してポジティブなフィードバックを与えることがある。管理職はポジティブなフィードバックの代わりに、ネガティブ、あるいは批判的なフィードバックにエネルギーを注いでしまう。残念なことに、これには私たちが期待するほどのパフォーマンス改善効果はない。
こうしてポジティブな評価をほとんど、あるいは全く与られず、批判的なフィードバックばかり受けることで、従業員は自分が評価されておらず、軽視されていると感じる。
先述の調査では、従業員の46%は上司から「中程度に」評価されているとしか感じておらず、30%は上司から「あまり」あるいは「全く」評価されていないと感じていた。また、同僚から「中程度に」評価されていると感じていたのは53%で、26%は「軽視され、過小評価されている」ことがエンゲージメントを下げる最大の原因だと感じていた。