「緊張したら深呼吸」ということを聞いたことがあるかもしれませんが、実際にミスの許されない講演の前に、それを行なってみたところ逆効果でした。心身が緊張している状態で息を深く吸おうとすると、平常時に比べてスムースに息を吸えず、妙なストレスを感じたのです。
なので、私がすすめるのは、吐き切ってから自然に呼吸をする方法です。具体的には次のようなやり方です。
1. 鼻もしくは口からゆっくりと15秒以上かけて息を吐く
2. 吐き切ったら5秒間息を止める
3. 鼻から自然に息を吸う
この動作を1回でもすると、呼吸が整いやすくなり、ムダな力が抜けやすくなります。
お坊さんの修行も参考に
次におすすめするのは、歩くことです。ただ歩くだけでも、何もしないでいるよりかは、力は抜けやすくなります。しかし、より大きな効果を期待するには、歩きながら、足の裏にかかる体の重さや足首の曲がり具合、ふくらはぎの筋肉の反応、太ももや股関節、腰、背中や肩甲骨の動き、腕の振り方に意識を向けてみましょう。
時折、首を動かしながら頭を傾けるのもおすすめです。そのような全身の動きに意識を向けることで、簡単な瞑想効果も期待でき、ムダな力が抜けていくことを感じることができるのではないでしょうか。このような方法はお坊さんが修行のひとつとして取り入れているようです。
ムダな力の抜き方がわかると疲れにくくなりますし、スポーツをしている人は競技レベルが上がるなどの効果も見込めるかもしれません。余談になりますが、私がゴルフのベストスコアを更新したときやミラクルショットを放ったときは、いつも、異常なほど力が抜けている状態でした。
仕事、プライベートいずれにおいても、コンディションをサステナブルに保ち、ここぞというときに最高のパフォーマンスが発揮するために「ムダな力を抜く」。ぜひお試しいただきたいです。
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