逆境のカメラ業界に新旋風を 手軽に映える最新カメラ6選

精度の高い静止画と動画を楽しむことができる360度カメラ「RICOH THEATA SC2 」

カメラ業界が下火だ。一般社団法人カメラ映像機器工業会によると、デジタルカメラ等を含めた国内のカメラの総出荷数量は、ピーク時の2008年が1111万1千台であったのに対し、2018年は284万6千台まで急減している。デジタルカメラの生産を終了するなど、カメラ事業から撤退する企業もあることも事実だ。

一方で、使い捨てフィルムカメラ「写ルンです」のレトロ感がいい、と若者の間で再燃するようになったり、「カメラ女子」がミラーレスのカメラを持ってインスタ映えする写真を撮りに行ったり、とカメラの存在はまだまだ過去の産物ではないように思える。

最新のカメラは業界を取り巻く環境を受け、復活を狙って進化を遂げている。手軽さはもちろん、写真撮影にプラスアルファの楽しみを感じさせてくれる工夫が満載だ。写真をスマホで済ませるのはもったいない。スマホと接続して、より味のある写真をシェアできるカメラを紹介しよう。

1. 究極的にシンプルな「アソビカメラ」



「アソビカメラ iNSPiC REC」は、ファインダーの役割も果たすカラビナ型クリップで、取り外しも簡単。

本当に写真が撮れるの?と疑ってしまいたくなるほどシンプルな作りのキャノンの「アソビカメラ iNSPiC REC 」(税込15180円)。「身につけて、どこへでも」というキャッチフレーズ通り、街中からアウトドアまで、いろいろなシーンに連れ出したくなるカメラだ。

90gという軽さに加え、フック部分を活用してカバンやベルトにぶら下げることができる。さらに防水機能を搭載しているため水深2メートルでの撮影が可能な優れもの。

実はカメラ本体にファインダーがなく、フック部分がファインダーの役割も果たす。どんな写真が撮れたかは後でのお楽しみ。カメラにはWi-FiとBluetoothが付き、専用アプリ「Canon Mini Cam」でスマホと接続して画像を送ることができる。良い写真を撮ろうと意気込まずにシャッターを切れるという意味でも、手軽さの常識を塗り替えるカメラだ。
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文=河村優

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