『ファーストクラスCAの心をつかんだ マナーを超えた「気くばり」』(青春出版社)も上梓した清水裕美子氏に、プロならではの具体的な「機内熟睡法」を聞いた。清水氏は日本航空(JAL)の客室乗務員として国際線ビジネスクラス、ファーストクラスなどを含めて約5年乗務した経験を生かし、セミナー、メディアなどで活動するほか、シーエーメディアエージェンシー代表、All Aboutビューティー担当ガイドも務める。
前記事に引き続き、清水氏のアドバイスから「出張の達人」となる極意を学びたい。
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飛行機の轟音や周囲の乗客の話し声、機内サービスなどが気になり、機内ではゆっくり眠ることができないという方は多いのではないでしょうか。機内で十分に休息が取れれば、到着後のパフォーマンスもアップするはず。ここでは、旅慣れたCA、そしてファーストクラスのキャビンでお見かけした乗客の方々も実践する、熟睡するための機内での過ごし方と環境作り、そしておすすめアイテムについてご紹介します。
1.「逆算」して体内リズムを調整
飛行機内で熟睡するためには、「逆算」が大切です。機内は狭くて寝心地が悪いから眠れないと思っている方も多いかもしれませんが、もしかしたら原因はそこではないかもしれません。
どんなに睡眠に適した環境であっても、心身ともに活動モードになっている昼間の時間にはなかなかぐっすり眠れないものです。
昼間のフライトで熟睡したい時には、朝いつもより早めに起きて運動したり、前日の睡眠時間を短くしあえて寝不足の状態で搭乗するのが有効です。ただし、機内は特殊な環境なので、過度の疲労や寝不足、二日酔い等にはご注意ください。
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2.機内での過ごし方をカスタマイズ
多くの場合は、機内食や機内販売のサービスが終わり、機内照明が暗くなった頃に眠り、再び機内照明が明るくなった頃に目覚めるのではないでしょうか。
しかし、機内での食事時間や消灯時間は全てサービスする側の都合。それに併せて受動的な睡眠を取っていては、眠りが分断されてしまったり、十分な睡眠時間を取れない恐れもあります。
機内での過ごし方や睡眠時間は、到着後の予定によってカスタマイズすることがおすすめです。到着後に、会議や観光の予定がある場合は、機内でたっぷり睡眠を取ることで、到着後のコンディションが良くなるはずです。逆に、到着時に夜で、すぐに睡眠を取るような場合は、機内での睡眠はフライト前半に短めに取ることで時差ボケを予防することができます。