ドン ペリニヨンが世界最高峰のシャンパーニュとして輝き続ける特長とは

ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008

ドン ペリニヨンの創設者である僧ドン・ピエール・ペリニヨンが仏シャンパーニュ地方エペルネ村のオーヴィレール修道院で「世界で最高のワインを造る」と志を掲げてから、3世紀あまり。シャンパーニュの父と称えられ、完璧なシャンパーニュ造りを追求したドン・ピエール・ペリニヨンのスピリッツと偉業は、現在も脈々と受け継がれている。

なかでも彼が、そして現在の醸造最高責任者であるヴァンサン・シャプロン氏が、ともに大切にしているのは、最上級のヴィンテージ・シャンパーニュだけをリリースし続けることだ。つまり、作柄が悪かった年にはシャンパーニュを造らず、常に最高のクオリティを追い求める。そして長期熟成による新しい価値を創造し続ける。このふたつがドン ペリニヨンの世界最高峰のシャンパーニュとして輝きつづけるための特長だといえるだろう。

「私は世に数あるシャンパーニュのなかでもドン ペリニヨンが好きなんです。それは、前任の醸造最高責任者のリシャール・ジェフロワさんも、そして彼からレガシーを継承したヴァンサン・シャプロンさんも、常に自然と寄り添う姿勢を忘れないからです。自然は大いなるもの。私は日本の食材や調理法など自然(じねん)のスピリッツを大切にしているのですが、ドン ペリニヨンも同じスタンスにあるのだと共感を覚えているんです」と語るのは、世界で高評価を得ているレストラン「NARISAWA」の成澤由浩シェフだ。



この日「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008」に合わせて成澤シェフが作ったのは冬瓜に熟成された昆布の出汁を張り、車エビやウニを卵と蒸しあげたひと皿。

「合わせるには、ドン ペリニヨンのようにエネルギーあふれる料理でないと。そして、時間という概念を生かしているところも好ましいんです。畑から収穫したものをそのまま食べるのでは人間の叡智が生かせない。料理も、シャンパーニュの熟成も、時間を味方につけて初めて芸術の域まで高めることができるのでは、と」

リシャールからヴァンサンへ継承されたドン ペリニヨンのサヴォアフェール(真髄)は、ずっと以前から成澤シェフへも託されていたようだ。真なるものの美と価値を知り、守り、創造していく者たちのアーティスティックな調和をこの目と舌で確かめたい。

Dom Pérignon Vintage 2008 ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008

ブレンド:シャルドネ、ピノ・ノワール
容量:750ml
価格:23800円(税別・希望小売価格)
問い合わせ:MHD モエ ヘネシー ディアジオ(03-5217-9736)

photographs by Yuji Kanno text and edit by Miyako Akiyama

この記事は 「Forbes JAPAN 1月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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