オバマ前大統領が少年時代に住んだハワイの家、220万ドルで売り出し中

バラク・オバマ前米大統領(Photo by Chip Somodevilla / Getty Images)

ハワイ・ホノルルのマノア地区にある往来の多い通りの一本に面して、控え目なクラフツマンスタイルの一戸建の住宅がある。バラク・オバマ前米大統領が少年時代、ハワイ大学に通っていた母親と、祖母と一緒に暮らした家だ。

地元の不動産エージェント、ナンシー・モートンによると、前大統領がハワイで暮らした間に住んだ戸建て住宅は、一家が賃借していたこの物件だけだという。

1月下旬に売りに出されたこの住宅の価格は、220万ドル(約2億4600万円)。過去の記録によると、2006年に所有者が変わったときには、130万ドルで売却されていた。

公立学校や数多くの店舗が並ぶ一角に近く、人気の高いエリアにあるこの家屋は、賃貸物件として使用されていた期間が長い。面積およそ1050平方メートルの敷地内には、3ベッドルームの母屋と1ベッドルームの離れの2棟があり、延床面積は2棟合わせて約210平方メートル。母屋の床は堅木張りで、リビングルームは床から天井までの高さがある大きな窓が特徴的。

1940年代に建てられた素朴な趣のあるこの住宅は現在、すぐ裏手にある教会が所有している。母屋に当たる棟は、月額3700ドルで貸していた。ハワイ大学の教授や関係者が住むことが多かったという。また、離れは牧師の住居として使用されてきた。売りに出したのは、教会の規模拡大に必要となった資金を賄うためとのこと。

同地区で売り出し中の物件は現在、25軒ほどある。オバマ一家が住んだ家はそのなかで、4番目に高額。最も価格の高い住宅は300万ドルで、6ベッドルーム、5バスルーム。一方、最も低価格の物件は、50万ドルで売りに出されている2ベッドルーム、2バスルームのコンドミニアムだ。この地区の戸建て住宅には、最低でも100万ドル前後の価格がつけられている。

前出のモートンによれば、この地区の一戸建て住宅は多くが1940年代に建てられ、60年代に大規模な改築が行われている。交通量の増加に伴い、防音のためのリフォームを行った家屋が多いという。

オバマ前大統領が住んでいた家が市場に出されてから、まだわずか数週間。だが、この物件を扱う不動産業者にはすでに、数多くの問い合わせが寄せられている。ただ、それらは必ずしも、購入に関心を持つ人たちからの問い合わせではないとのこと。モートンはこれについて、次のように述べている。

「内覧に来る人たちは皆カメラを持参しており、写真を撮りたがります。彼らはただ、この家の歴史的な面を見たいだけなのです」

編集=木内涼子

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