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米女性向けアパレル大手「ヴィクトリアズ・シークレット」の親会社、エル・ブランズCEOのレスリー・ウェクスナーは57年間、同社の経営を率いてきたが、現在82歳の彼は経営の一線から退くことが決まった。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると彼は、ヴィクトリアズ・シークレットの株式55%を、投資ファンドのシカモア・パートナーズに売却して非上場化し、経営から離れるという。シカモアはウェクスナーに5億2500万ドル(約590億円)を支払った。

エル・ブランズは今後も、残りの45%のヴィクトリアズ・シークレット株を保有するが、同社が手掛けるブランドは今後、バス&ボディワークス(Bath & Body Works)のみになる。ウェクスナーはヴィクトリアズ・シークレットの経営から手を引くが、取締役会には残るという。

エル・ブランズの新CEOには、現在バス&ボディワークスの COOを務めるAndrew Meslowが就任する。

ウェクスナーは、エル・ブランズが発表した声明で「ヴィクトリアズ・シークレットを分離させ、非上場企業に経営を委ねることは、ビジネスを再生させる上でベストな選択だ」と述べた。

エル・ブランズの株価は昨年、27%も下落した。2019年第4四半期のヴィクトリアズ・シークレットの売上は10%の減少となった。一方、バス&ボディワークスの売上は同期間に10%増だった。

ウェクスナーは1963年に最初のストア「ザ・リミテッド」をオープンし、82年にヴィクトリアズ・シークレットを買収した。エル・ブランズは米国を代表する小売り帝国に成長し、ピーク時の企業価値は290億ドルに達していた。

ヴィクトリアズ・シークレットは消費者のモール離れや、トレンドの変化の中で苦戦し、毎年恒例の年末のランジェリーショーを昨年は中止していた

ウェクスナーは、S&P 500企業の中で最も在任期間が長いCEOとして知られていた。彼は昨年、少女買春疑惑で告発された後に獄中死した富豪のジェフリー・エプスタインとの親密な関係で強い批判を浴びた。エプスタインは少女売春に絡む人身売買容疑で逮捕された後、昨年8月に刑務所内で自殺していた。

編集=上田裕資

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