開催危ぶまれるジュネーブ・モーターショー、目玉は中国メーカーか

AIWAYS U5

近未来の電気自動車コンセプトから600馬力を超えるスーパーカーまで、3月5日から一般公開されるジュネーブ・モーターショーは、世界一注目される自動車の祭典だ。

上海、パリ、ニューヨーク、東京などのモーターショーの方が展示車は多いかもしれないが、自動車産業がほとんどなくて中立的なスイス・ジュネーブには、他のどのショーよりも全世界の自動車メーカーの役員やトップデザイナーが駆けつけ、多くのメディアが取材する。

確かに、コスト削減を理由に、ボルボ、ジャガーランドローバー、日産、三菱、スバル、フォード、シトロエン、プジョーなどのカーメーカーが不参加を決めたし、コロナウイルスの影響で中止になることもあり得るけれど、この記事を書いたタイミングでは、まだ開催することになっている。


ホンダ・シビックタイプR

まずは、日本のカーメーカーに関しては、東京オートサロンで公開されたホンダ・シビックタイプRの欧州仕様が発表される。同車はブレーキやサスペンションを改良したビッグマイナーになる。

トヨタは新型ヤリス(元の日本名:ヴィッツ)や、ヤリスをベースに作られたヤリスSUVを披露する。もちろん、ヤリスのライナップにはハイブリッド仕様車も用意される。人気急上昇のSUV市場に、トヨタはC-HRのすぐに下に入るヤリスSUVを加える。また、当然、トヨタはワールド・ラリー選手権の優勝候補の新ヤリスのWRCカーも展示するそうだ。

海外メーカーについては、ポルシェが、911ライナップのフラッグシップである新型911ターボを発表する。欧州の同僚によると、3.8Lの6気筒エンジンから、ターボは600馬力以上発揮し、ターボSは650馬力発生するとのことだ。

フィアットは、だんだんと拡大されるEV市場に「500 electric」を出すし、アストンマーティンは4.0LツインターボV8を搭載するヴァンテージ・ロードスター(つまり、コンバーチブル)をアンベールする。

また、昨年100周年を迎えたばかりのベントレーが、「マリナー・バカラー」を発表する。歴史ある「マリナー」ブランドによって、精巧に手作りされた新型車は、英国風のコーチビルディングの未来のあり方を示してくれるようだ。
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文=ピーター・ライオン

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