iRobot、30年の技術を結集した新デザイン採用ロボット掃除機「s9+」を日本発表

「s9+」を紹介する、アイロボット・コーポレイション CEO/創設者 コリン・アングル氏

アイロボットは2月19日、ロボット掃除機のフラッグシップモデル「ルンバ s9+」を発表。ルンバ誕生以来、円形だった本体を「D型」デザインに一新、清掃能力向上を実現した。発売日は2月28日、税別価格は16万9800円。一部のアイロボット認定販売店とアイロボット公式ストアにて販売される。

ボディ形状を「D型」へ刷新。吸引力は入門機の40倍


ルンバ s9+では、D型シェイプと高性能センサーを利用する「PerfectEdgeテクノロジー」を採用。従来モデルはすべて円形だったが、丸みのない部分を前面に確保したことで、「デュアルアクションブラシ」と呼ばれる内蔵ブラシの幅を30%拡大。いちどに清掃できるエリアが拡がり、吸引力もエントリークラスのルンバ600と比較して40倍向上しているという。ゴミや汚れが多い場所を集中的に清掃する「ダートディテクトテクノロジー」も採用された。


ルンバ s9+は、ロボット掃除機本体とクリーンベースがセットになっている

タワー型の「クリーンベース」は充電用ステーションとしての機能にくわえ、ルンバ s9+が吸い込んだゴミを自動収集する機能を装備。内部の密封型紙パックにはダスト容器30杯分のゴミを格納でき、新設計のダストカットフィルターにより花粉やカビ、ダニや犬や猫などペットによるアレルゲン物質の99%をキャッチ、封じ込める役割を果たす。


s9+本体


底面部。「D型」化に伴い、ブラシ部の大型化も実現した

自己位置推定と経路探索機能を備えたルンバ独自のVisual SLAM技術「vSLAMナビゲーション」をルンバi7に続き採用、上部に設置された光学センサーにより毎秒230400以上のデータポイントを収集。1.3GHz駆動のクアッドコアプロセッサーにより、奥行き情報を含む3次元空間を正確に写像することで(Imprintスマートマッピング)、部屋の間取りを認識するだけでなく未清掃/清掃済エリアの区別を可能にした。

Wi-Fiに接続すると、さまざまな機器連携を実現。スマートフォンアプリ「iRobot HOME」を利用し、清掃する部屋の指定やスケジュールを設定したり、外出先から清掃指示を出したりすることができる。GoogleアシスタントとAmazon Alexaに対応、スマートスピーカーを使い音声で指示することも可能だ。ルンバ s9+が清掃を終えると、床拭きロボット「ブラーバ ジェット m6」で拭き掃除を開始する連携機能「Imprint リンク」も利用できる。

機能向上のためのソフトウェアアップデートを3ヶ月ごとに実施する計画も明らかにされた。「iRobot HOME」アプリで作成したマップ上に矩形領域を設けて進入禁止エリアにする機能など、最新テクノロジーを継続的に提供するという。
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取材・執筆=海上忍 写真=君嶋 寛慶

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