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中国の自動車メーカーから、2020年1月の販売実績が漏れ聞こえてきている。見えてきたのは、中国国内の自動車業界にとってきわめて厳しい月になったことだ。

年末決算の数字をレベルアップさせようとするメーカーが売上を12月に繰り込むこと、さらに、旧正月とそれに伴う春節によって1月の実績が落ち込むことは明白だ。想定外だったのは、言うまでもなく、新型コロナウイルスの発生による甚大な影響だ。

例年なら、春節の大型連休後には売上が回復するが、今年は見込めないだろう。全国乗用車市場情報連合会(CPCA)は2月13日、1月の乗用車販売台数は対前年比で21.6%減だったと発表。2月については対前年比で50%減となる可能性を示唆している。

こうした背景から、中国政府が2019年7月にバッテリー式電気自動車(BEV)購入者への補助金を半減させたときから続いてきたBEVの深刻な販売不振は、今後も続くものと見られる。

ブルームバーグをはじめとするメディアがかつて「爆発的な成長」と報じた中国の電気自動車市場はいま、崩壊中だ。中国BEVメーカー各社が発表している初期の業績を見れば、その様相は明らかである。

国営企業「北京汽車集団(BAIC)」は、2019年の中国BEV販売台数1位だったが、2020年1月のBEV販売は前年比で54.5%減少。前月比では94.5%減という驚愕の結果となった。BAIC傘下のBEVブランド「北京新能源汽車(BJEV)」製自動車は、2019年の中国電気自動車市場における圧倒的な勝者であり、販売台数はおよそ15万台に上ったが、その勢いが完全に失速したのは明らかだ。

「比亜迪(BYD)」も1月の実績は無残で、BEV販売台数は前年比で68.3%減となった。その一方で興味深いのは、BYDの1月のガソリン車販売が18.3%増となったことだ。なおBYDは、「バフェット・プレイ(Buffett play)」と呼ばれることも多いほど米投資家ウォーレン・バフェットとの結びつきが強いものの、実際には、同氏が経営する投資会社バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway Inc.)の持ち株分は10%にも満たない。

ニューヨーク株式市場に上場している「上海蔚来汽車(NIO)」もここ数週間、米EVメーカーのテスラに便乗するかたちで株価が上昇していたが、1月はやはり異様なまでに低迷。販売台数は1598台、前年比11.5%減となった。その台数には、NIOの高級SUV車「ES8」の数少ない販売台数105台も含まれている。

このように、中国国内における1月の電気自動車販売は散々な結果となった。明るい兆しは見えない。2019-nCoV (新型コロナウイルス)がいまだに中国全土で猛威を振るっており、死者数が把握しきれていない。

翻訳=ガリレオ

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